1983年からのRZ250Rは、RZ250と名のつくモデルとしては2代目となります。
83年にホンダMVX250Fという強力なライバルが出現し、RZはフルモデルチェンジ。排気デバイスYPVSを搭載して43馬力を達成、リアのモノサスは軽量コンパクトなニューリンク式モノサスにバージョンアップ、ブレーキはフロントをダブル、リアをドラムからシングルに変更し、大幅に強化されました。フレームに乗る形のタンク容量は20リットルに。
翌84年、RZ250RRのフルカウルを取り払ったようなモデルにチェンジしました。カラーリングは《ホワイト×チャピィレッド》、《ホワイト×クールブルー（写真）》の2色です。
86年にはフレームなどの軽量化やホイール変更でモデルチェンジ。ハンドルの位置やメーターデザインなども変更されました。
88年モデルは最終型で、車体をコンパクト化、前後ホイールは17インチでニューデザイン、フローティングディスクブレーキ、鍛造ハンドルなど装備も一新されました。このモデルは90年代半ば頃まで発売され、RZの最後を締めくくることとなりました。
排ガスや騒音のためもはや可能性がないと思われていた2ストエンジンに光を当て、バイク界にレプリカブームを巻き起こしたRZの功績は非常に大きいと言えます。今後も長く語り継がれるバイクとなるでしょう。
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解説記事更新日：2021年03月08日

1983年、RZ250に対抗してホンダはWGPマシンのNS500をイメージしたV型3気筒の【MVF250F】、スズキからアルミフレーム＋フルカウル＋16インチフロントホイールの【RG250Γ】と、超強力なライバルが出現しました。
RZ250もフルモデルチェンジ受け、フロントにビキニカウルのついた【RZ250R】に進化しました。ビキニカウルを装備、フロントダブルディスク、リアもドラムからディスクに、フォーク径拡大、排気デバイスYPVSで出力を35から43馬力にアップ、タンク容量アップと、強力な仕様として対抗しました。フレームも強化されたために高速安定性も向上しています。
操縦安定性を大きく向上させたのはYPVSで、ピーキーになりがちな2ストの特性を上手にコントロールながら出力を上げることに成功しています。
スタイリングもざんしんで、TZ250同様に赤いフレームに沿うように載ったタンク、愛称「新幹線」「おたふく」と言われたカウル、「おむすび」言われたテールランプなど、RZ250Rならではのモチーフが随所に散りばめられているのです。
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解説記事更新日：2021年03月05日

1984年、RZ250Rはマイナーチェンジを受けました。
・電気式YPVSを装着して出力特性をマイルドに変更
・フレームはブラックに、シートはレッドに塗装
・マフラーのチャンバー部分とサイレンサー部分をより強調したデザインに変更
・最高出力を250cc自主規制値上限の45馬力にアップ
同時に、シリンダーまで回り込むハーフカウルを装着した【RZ250RR】も発売されています。詳しくは別ページで述べますが、やはりカウルレスのRのほうが軽量かつスパルタンに見えます。
84年になってカワサキから【KR250】も発売され、4メーカーから2スト250ccが4車種そろいました。まさに2スト250cc戦国時代の幕開けです。最終覇者は誰か？　それは別ページで明らかにしたいと思いますが、「2ストの灯を消すな！」という思いから開発されたRZ250がこうした時代をリードするなど、誰にも予想できないことでした。世の中全体が、前向きに、大きくうねっていた80年代の出来事です。
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解説記事更新日：2021年03月05日

1985年モデルのRZ250Rは、RZ250RRのネイキッドバージョンです。
1984年モデルとあまり違いがなく、大型角型ウィンカーぐらいが識別点です。他にはタンクのエンブレムが「RZR」の前期モデルと「YAMAHA」の後期モデルがある点です。
しか85年では、TZR250に触れておかなければなりません。85年、ヤマハはよりレーシーな【TZR250】を発売しました。RZ250Rは、2ストレプリカ主役の座をTZRに譲り、カウルのないネイキッド路線に回帰していくことになります。RZの85年モデルは、そんな、時代の過渡期にあったRZの一形態だとも言えるのです。レプリカブームを巻き起こし引っ張ってはきたが、ちょっと一休みしたい。俺はあちこち古いところもあるし、これから先は後輩に譲ろう。そんな王者の囁きが聞こえてくるようです。
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解説記事更新日：2021年03月06日

1986年モデルのRZ250Rは、マイナーチェンジを受けています。
・シートレール形状変更
・タンク形状・容量変更（20L→17L）
・ホイールデザイン変更
・キャスター/トレールを26度/96mmへ変更（マイルドになった）
・テールランプを従来までの三角おむすび形から四角形へ変更
・サイドカバーはテールカウルまで続く一体形状に変更
前年11月にヤマハは新型のTZR250を発売しており、RZ250Rは完全に2ストロークスポーツの廉価版モデルという位置づけになりました。初めからフルカウルのTZRデザインは一体感がありますが、86年式のRZ250Rはかなりおとなしいデザインに見えます。RZは2ストを気軽に楽しめるベーシックマシンへとなったのです。
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解説記事更新日：2021年03月08日

1988年モデルのRZ250Rは、マイナーチェンジを受け、最終モデルとなりました。
変更点は、
・前後輪を中空3本スポークの17インチに変更
・点火機構をデジタル進角式CDIに変更
・アルミ製セパレートハンドルを鋳造から鍛造に変更
・フロントのブレーキディスクをフローティング方式に変更
88年には4ストのTZR250も発売されており、RZはますますベーシック2ストモデルの性格を強めていきました。
しかし、2ストが風前の灯火だった1980年、あえて2ストであることをアピールしたRZ250の登場は実に衝撃的でした。あのような時代はもう二度と来ないかと思うと、残念でなりません。RZ250およびRZ250Rは、歴史的な2ストモデルとして今後も名を残すでしょう。
RZ250Rは、程度のいい車両なら高い相場が続いています。当バイクパッションには日本一バイクを売る凄腕スタッフがおり、RZ250Rの中古車査定において、高額買い取り売却をお考えでしたら、買取査定は88年モデルRZ250Rの価値に精通しているパイクパッションに！　

解説記事更新日：2021年03月08日