FZR400Rは、1986年、FZR400のエンジンパーツをメーカーでグレードアップし、TT-F3レースに即出場可能な状態で販売されたバイクです。
FZR400からの変更点は、
・ピストンの軽量化
・湿式クラッチのフリクションプレートを追加
・クロスレシオミッション
・シングルシートを採用
・ステップ位置を40mm後退させたバックステップ
・リアカウル左右にゼッケンを貼る場所を確保、白無地としたグラフィック
・エキパイは【FZR400】のシルバーから艶消しブラックに変更
ただし最大出力は国内自主規制値最大の59馬力で、これはFZR400と変わりません。
このように市販車をベースとしてそのままTT-F3に出場できる仕様としたのは、カワサキ【ZXR400R】も同様です。
他のメカニズムはFZR400と同様で、
・オイルジェット式のピストンクーラー
・ラジアルタイヤを装着
等には変更ありません。
87年モデルでは、ヤマハ初の４ストローク用排気デバイス「EXUP（エグザップ）」を搭載して限定2500台が発売されました。
翌88年にもモデルチェンジを受け、カウルインテークからチューブ経由でシリンダーに空気を導入するFAIが進化し、よりストレートな形状となっています。
カラーリングは、各イヤーモデルとも《白をベースに赤や青のストロボカラー》、《ブラック+シルバーのツートーン》となっています。
ただし価格も跳ね上がり、通常モデルのFZR400が69万円だったのに対し、FZR400Rでは89万円とかなりの高価格となっています。それだけリセールバリューも高いことは確実です。
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解説記事更新日：2021年09月27日

1987年にFZR400の上位モデルとして登場したFZR400R。
ベースとなったFZR400に当時最新のヤマハ製排気デバイスであるEXUP(EXhaust・Ultimate・Powervalve)に加えてオイルジェットタイプピストンクーラー、シングルシートを新採用。また、6速クロスミッションはギア比の変更を受けた。
ボディカラーにはシルキーホワイトの1色を設定。
新車販売価格はFZR400より約20万円高い89万円だった。
FZRシリーズとしては初の上位モデルとして登場した本車、以降FZR400RRに設定されるSPタイプの原型ともいえるモデルである。また、1989年にも同名のFZR400Rが登場しており、車名こそ同じものの、リアシートを搭載していたり、72.9万円という価格的にもどちらかと言えばスタンダードモデルであるFZR400の後継モデルであったといえるだろう。
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解説記事更新日：2021年11月20日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1989年モデルのFZR400R。
新たにサイレンサーを大径化、F.A.I（フレッシュ・エアー・インテーク)の形状変更で吸排気系を最適化。
フレームはジョイント部の小改良によって軽量化され、表面に化学研磨処理を施されている。足廻りではフロントフォークとフロントブレーキディスクを大径化を受けた。
カラーバリエーションにはシルキーホワイト、シャイニーブラックの2色を設定。
新車販売価格は72.9万円だった。
同1999年にはカワサキの400ccレプリカモデルであるZXR400が登場。最高出力は59PS/12,000rpm、
乾燥重量は162kgで2台のパワーウェイトレシオを比較するとZXR400がFZR400Rが2.74kg/PS、対するFZR400Rは2.79kg/PSとなり、数値上の加速性能では僅かながら軽量なZXR400が優っていた。
FZR400Rはこの1989年モデルを最終型として生産を終了。同1989年末には入れ替わりで後継モデルとしてFZR400RRが登場している。
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解説記事更新日：2021年11月20日