「CRF100F」は、悪路で圧倒的な走破性を発揮する本格的なオフロード専用車両です。2003年9月の発売開始時は、同シリーズとして「CRF50F」と「CRF70F」も同時にラインアップに含められました。3タイプ合計で年間500台の販売計画を基にカラーリングはエクストリームレッドのみで展開されました。
「CRF50F」は体重が40kg以下、「CRF70F」は60kg以下のライダーを想定していたので、キッズや女性などがオフロードバイクを楽しむ入門マシンのような位置づけになっていました。一方、「CRF100F」は、フロント19インチにリア16インチでノビータイヤを履く仕様になっており、乗り手を特に選ぶことなく大人でも乗りこなし易い仕上げになっていました。
ベースになっている車両は、1990年から10年以上に渡ってホンダのオフロード専用バイクとして活躍していた「XR100R」です。フレームの強化やサスペンションの改良を機に本格的な競技車両であるCRFシリーズの外観デザインを採用して生まれ変わったのです。
パワートレインは、「エイプ100」に搭載されているエンジンと同系統が使用されています。空冷4ストシングルの粘りがあり扱いやすいエンジンで、オフロード初心者でも安心して乗りこなせるマイルドなフィーリングが特徴です。カラーチェンジなどデザイン面の変更を重ねて2013年モデルまで生産されました。
「CRF100F」は、オフロード走行の専用車両であったため、ナンバー登録して公道を走ることはできませんでした。
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解説記事更新日：2021年07月09日

モトクロッサー「CRF」シリーズのミニサイズモデルは異なる排気量でいくつかラインアップされている。「スーパーカブ」譲りの水平シンダーを採用した「CRF50/70/110」と、垂直シリンダーエンジンの「CRF100/80F」とバリエーションは豊富だ。ただ「CRF80F」は、国内においては2007年から2年ほどしか販売されなかった。
その中で「CRF100F」は、「CRF50/70F」でスキルを磨いたキッズやオフロード入門ライダーのステップアップ車両というポジションに当たる。なお、「CRF50F」は40kg以下、「CRF70F」は60kg以下という体重制限が設けられていたが、本モデルには制限がない為、大人でも気軽に使えるマシンとなっている。
車体は、ダイヤモンド型フレームに空冷4ストロークOHC単気筒エンジンを搭載。デビューモデルの最高出力は9,000回転で9.8馬力仕様だった。トランスミッションは5速リターン式を採用している。自動遠心クラッチ仕様のローグレードモデル「CRF50/70F」とは異なり左手レバー操作が必要で、本格的なマシン操作を学べるわけだ。
同クラスのライバルモデルとしては、カワサキ「KLX110」が比較対象になるだろう。本モデルより僅かに排気量は大きいが、最高出力は6.3馬力でトランスミッションも自動遠心クラッチの3段リターン式と入門者向けスペックだった。
「CRF100F」の足回りは、フロントにテレスコピック式正立フォークを装備しリアはプロリンク式サスペンションを採用。ホイールサイズは、フロント19インチ・リア16インチでブレーキは前後共にドラム式となる。
デビュー以降は、2009年モデルのマイナーチェンジまでカラーチェンジを毎年実施しながら展開された。

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解説記事更新日：2022年03月10日

子供から大人まで気軽にモトクロッサーの楽しさを味わえスキル磨きにも使いやすいモトクロッサー「CRF100F」は、2010年モデルでマイナーチェンジを実施。
メカニカル機構にこれまでのところ大きな変更は加えられていないが、今回のマイナーチェンジでデザイン面の仕様変更を受けている。
イグニッションやエンジンストップスイッチ、チョークレバーといった操作系スイッチ部分の表示が絵文字(ピクトグラム)に変更されたことで、視認性が向上し直感的な操作が可能となった。弟分モデルとなる「CRF50/70F」も同様の変更が加えられた。特に下位排気量モデルは対象ライダーの体重制限もあり主に子供向けのマシンとなるので、今回のマイナーチェンジでより運転操作に集中しやすい仕上がりなったと言えるだろう。
なお、本モデルはエンジン左側クランクケースカバーのデザインも変更された。
外観デザインとカラーリングは、引きつづきモトクロッサー「CRF450R」のイメージを踏襲した「エクストリームレッド」を採用している。
ライバルモデルとなるカワサキの「KLX110」は、同年にフルモデルチェンジを実施して「KLX110L」へと生まれ変わった。
111㏄の空冷4ストロークエンジンを搭載する点は変わりないが、トランスミッションは自動遠心式からクラッチレバー付きの4速リターンへ進化。始動方式は新たにセルフスターターも装備した。ちなみに「CRF100F」は、99.2ccエンジンに5速リターン式ミッションを組合せ、始動方式はキックペダルのみだった。
なお2010年モデル以降の「CRF100F」は、毎年カラーチェンジを実施しながら2013年モデルまでラインアップされた。

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解説記事更新日：2022年03月10日