GB350Sは、2021年に発売された【GB350】のスポーツタイプです。
ホンダの『GB』シリーズには80年代に販売されていた【GB250クラブマン】、【GB400TT】、【GB500TT】などカフェレーサースタイルを想起させた名機がありますが、そのレトロでシンプルなコンセプトを受け継いだモデルです。
特徴は、
・エンジンは空冷4スト単気筒648ccエンジン
・最大出力は控えめの20馬力/5,500回転
・シリンダーは70×90.5mmのロングストローク
・力強いバーチカル（直立）シリンダー
・GB350のリアタイヤ幅130をワイド化し150へ
・フロント19+リア17インチのキャストホイール
・落ち着いたカラーリング《パールディープマッドグレー》《ガンメタルブラックメタリック》
・ABSを標準装備

なお【GB350】との違いは、次の点です。
・ハンドル位置とステップ位置を変更
・レトロさを感じさせるフォークラバーブーツ
・前後フェンダーを樹脂製ショートタイプへ
・専用サイドカバー
・マット（艶消し）塗装ブラックマフラー
・リアのタンデムステーを廃止
・2kgの軽量化
・上位グレードとしてGB35より4万円高い54万円(税抜)のメーカー希望小売価格
リアタイヤが小径化されたことで、コーナーでの旋回性が高まっています。
などです。
一見したところ、ヤマハの【SR400】やカワサキの【W400】に似たところもあり、昭和レトロな、落ち着いた雰囲気が漂います。しかしそんな中にも、LED灯火類、トラクションコントロール、アシストスリッパークラッチが搭載されているのが現代のバイクらしいところです。
高出力エンジンではないので、ホンダHPにあるように、
「未体験の道や景色と出会うツーリングでの感動まで、ライダーの経験やスキルを問わず、『自由』であることの楽しさや豊かな体験」を味わうことのできる仕上がりとなっています。
おそらく誰でもGBに跨がれば、穏やかなロングストロークエンジンの低速トルクを感じながら、景色を眺めてゆっくり走ろうという気になるでしょう。「バイクの楽しみは、飛ばすばかりではない」と教えてくれるかのようです。
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解説記事更新日：2022年03月06日

派手さは無いものの味わい深いネオレトロスタイルを採用するロードスポーツ「GB350」にスポーティなテイストを加えたマシンが本モデル「GB350 S」だ。
デビューモデルとなった2021年式は、同年4月に59.4万円(税込)で発売された。ちなみにベースとなる「GB350」は、55万円(税込)となっている。本モデルが採用するベースモデルとの違いは以下の通り。

・リヤ17インチラジアルタイヤ
・樹脂製ショートタイプ前後フェンダー
・マフラーバンク角変更
・フロントフォークブーツ装着など

フレームとエンジンは共用しており両モデルの違いはデザイン面が中心となる。パワートレインには今となっては希少なOHC2バルブ空冷単気筒ユニットを採用。348㏄の心臓部は5,500回転で20馬力を発生する。最大トルクは3,000回転29Nmというスペック。トランスミッションは5速仕様で、アシストスリッパークラッチが標準装備となるので操作感は軽い。オートバイ初心者や女性ライダーにもチャレンジしやすいマシンだろう。ちなみにシート高は800mmとなる。
足回りは、フロントが19インチでリヤは17インチ。タイヤはリヤのみ150mmのラジアルタイヤを装着する。安全装備としてはABSやトラクションコントロールを採用する。
レトロなスタイリングの中にも最新の電子制御システムを取り入れることでビギナーでも気軽に楽しめるロードスポーツに仕上がっている。
なおデビューモデルとなった2021年式は、「パールディープマッドグレー」と「ガンメタルブラックメタリック」の2カラーが用意された。

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解説記事更新日：2023年07月06日

ネオクラシックなスタイルにスポーティなテイストを各部に取り入れることで、シンプルでありながらも存在感を主張する「GB350S」。2023年モデルでは、デビューから初となるマイナーチェンジが行われて以下のアップデートを受けた。

・排ガス規制適合
・サイドカバーデザイン変更
・カラーチェンジ

仕様変更の主な目的は、時を追うごとに基準が厳しくなる環境規制に対応することだった。今となっては希少な空冷エンジンを搭載するオンロードスポーツということで、今後の動向が注目されていたが、2023年式で令和2年の排ガス規制に適合。モデルライフの延長となった。
放熱フィンの造形が美しいロングストローク仕様のOHC2バルブ単気筒エンジンは、排気量が348ccとなる。最高出力は5,500回転20馬力、最大トルクは3,000回転29Nmというスペック。出力特性は従来モデルから変わっていない。控えめなエンジンスペックで刺激的な走行フィーリングは望めないが、空冷単気筒らしい鼓動感をとオートバイを操る楽しさを教えてくれるマシンだ。初心者や女性ライダーなど最初の1台にもお勧めできるモデルだろう。
足元は、フロントが19インチでリヤは17インチホイールに150mm幅タイヤをセットする。
2023年式のカラーバリエーションは、デビュー時から継続となる「パールディープマッドグレー」、「ガンメタルブラックメタリック」に加えて、新色の「プコブルー」が登場。またハンドルバーがマットシルバーに変更された他、サイドカバーエンブレムのデザインもリニューアルされて全体的に精悍な印象が強調されている。価格は60.5万円(税込)で1.1万円の値上げ。
ちなみに前後スチールフェンダー仕様でリヤに18インチホイールを装着する本モデルのベースマシン「GB350」も排ガス規制に適合してラインアップを継続。価格は4.4万円安の56.1万円(税込)に設定されていた。

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解説記事更新日：2023年06月30日