2014年にホンダから発売されたNC750X。
コミューター要素も残しつつ、スポーティなライディングも可能というコンセプトで、パラツインエンジンを大きく前に傾けてフレームに搭載したことによって低重心で安定性のある走行を可能にした。
2012年発売のNC700Xの後継モデルであり、初代モデルの発売時と同じく兄弟車としてネイキッドモデルのNC700S、スクータータイプのINTEGRAも同時に発売されており、NC750Xはクロスオーバーモデルだ。
DCTとABSを標準装備したモデルも登場し、2016年には最初のモデルチェンジを敢行、排気量は750ccと変わらず、ライトにはLEDフロントフォークとマフラー、クラッチなどの改良が行われた。その後2019年までにグリップヒーターやETC車載器、トラクションコントロールシステムの採用など数回のモデルチェンジを行なっており、今後も新たなモデルが出ることが予想されている。
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解説記事更新日：2021年10月08日

2016年式のNC750Xは、スタイリングを一新して発売されました。ホンダHPによると、「ライダーの感性に訴える官能性能を向上」させています。
・LEDヘッドライト
・ヘッドライト縁取りに導光タイプのポジションランプ
・LEDテールライト
・ラゲッジボックス容量アップ
・フロントサスのバルブ改良
・リアサスのプリロード調整可能化
・DCTのSモードを3段階に可変
・マフラー形状変更
・カウルスクリーン大型化
・DCTモデルにETC+グリップヒーターの「Eパッケージ」を装着
実にたくさんの改良が行われ、同時にカラーリングもツートーンとなっています。

解説記事更新日：2021年10月08日

2017年のNC750Xは、新色のキャンディープロミネンスレッドが各タイプに設定されました。従来からあるマットバリスティックブラックメタリック、パールグレアホワイト、グリントウェーブブルーメタリックと合計4色となります。
キャンディープロミネンスレッドは、ホンダのCB1100やゴールドウィングのF6Cにも採用されており、一見してホンダ車と分かるカラーです。
各タイプとは、マニュアルミッションのX、ローダウン仕様のType LD、《ETC車載器・グリップヒーター》を標準装備したEパッケージの3車種です。

解説記事更新日：2021年10月08日

2018年のNC750Xは、下記3タイプに集約されました。
【標準タイプ】マニュアル車、
【ABS+Eパッケージ】マニュアル+ABS+Eパッケージ（グリップヒーターとETC車載器）、
【DCT+ABS+Eパッケージ】DCT+ABS+Eパッケージ
シート高を低くしたLDは廃止されたことでバリエーションがスッキリとしました。シート高は800ミリになっています。
またABS車には2段階のトルクコントロールとトルクコントロールを必要としないOFF状態の選択が可能な【Hondaセレクタブルトルク コントロール（HSTC）】を採用しました。後輪スリップ時の燃料噴射量を制御し、トルクを最適化することで、スリップを防いでいます。
カラーリングは、キャンディークロモスフィアレッドとマットガンパウダーブラックメタリックを新たに追加し、従来のパールグレアホワイトと合わせ3色となりました。

解説記事更新日：2021年10月08日

2019年式のNC750Xは、マニュアル車、DCTの2車種がラインナップされています。ここではマニュアル車について解説します。
前年モデルからの変更点は、
・両タイプに、ABS+グリップヒーター+HONDAセレクタブルトルクコントロール（HSTC）を装備
・カラーリングは新設の《マットバリスティックブラックメタリック》と、従来色の《キャンディークロモスフィアレッド》、《パールグレアホワイト》の3色を設定
・ETC2.0車載器を標準で装備
です。
HSTCはトラクションコントロールシステムで、滑りやすい路面等でインジェクション量を3段階で制御して後輪駆動力をコントロールします。
NC750シリーズは、このクラスとしては低い価格でホンダが販売しているクロスオーバースタイル車種で、大型（750ccはミドルクラスの観もありますが）入門機として人気があります。車重も221kgと軽量、42.0km/リットルの低燃費、最大トルク6.9kgf・mを4,750回転で発生する扱いやすさは特筆ものです。
750ccクラスは「ブン回せる」排気量であり、低速からトルクが湧き出る特性は地味に速い！のです。4気筒は高回転で元気出てきますが、2気筒は低速から豊かなトルクがあります。
NC750Xはガソリンタンクに見える部分が大容量ラゲッジスペースになっているなど、実際に所有してみるととても便利な作りになっています。ホンダは「クロスオーバー」と呼んでおり、アドベンチャースタイルと言うよりはややオンロード寄りです。DCTトランスミッションも便利ですが、やはりマニュアルでシフトを操作する楽しみは大きいと感じさせてくれます。
NC750Xは、そんな、ホンダのベーシックな2気筒ナナハンです。
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解説記事更新日：2022年01月29日

「クロスオーバー・アーバン・トランスポーター」をコンセプトに掲げてフルモデルチェンジを実施した大型スポーツ「NC750X」は、RH09型へ進化。
新型のデビューモデルとなった2021年式は、同年2月に発売された。
カラーバリエーションは、「グランプリレッド」、「パールグレアホワイト」、「マットバリスティックブラックメタリック」の3パターンで展開。価格は84万円(税抜)で登場。先代モデルRC90型の最終仕様2019年モデルから2.1万円の値上がりとなっている。
車体は新設計フレームにリニューアルされたエアクリーナーを採用する水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒エンジンを搭載。ボア・ストロークは77.0mm×80.0mmの745ccユニットという構造は継続だが、エンジン内部はピストンの肉抜きやクランクシャフトカウンターウェイトの最適化などで軽量化されている。またチャンバー形状の変更やコンパクト化されたキャタライザーを採用することで平成32年度の排ガス規制に適合した。
最高出力は6,750回転で58馬力を発揮。6速ミッション仕様の本モデルは、重量が214kgとなる。環境性能を高めつつも従来モデルの221kg・54馬力仕様からパワーアップを実現。
実用装備面ではアシストスリッパークラッチやスロットルバイワイヤシステムも採用されたことで、リニアなアクセルレスポンスや軽いクラッチ操作感などで扱いやすさが向上。
ライバルモデルとしては格下排気量となるが、スズキの「Vストローム650」が比較対象になるだろう。212kgの車体に搭載するDOHC4バルブVツイン645ccユニットは、8,800回転で69馬力を発揮するハイパワーマシン。シート高は835mmで本モデルより35mm高かった。
なおフルモデルチェンジで世代交代となった2021年式の「NC750X」は、従来型と同じく6速ミッションの本モデルとDCT仕様の2グレードで展開。DCTモデルは本モデルよりも10kg重く、価格は6万円高い90万円(税抜)で発売された。

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解説記事更新日：2023年01月30日

「ニューミッドコンセプト」を掲げて2012年に登場したアドベンチャーツーリングモデル「NC700X」は、2014年に排気量をアップして「NC750X」へ世代交代を実施。
以降は、仕様変更やカラーチェンジを繰り返しながら展開を続け2021年にはRH09型へフルモデルチェンジが行われた。それから2年が経過した今回の2023年モデルはカラーチェンジを受けて登場。同年1月に据え置き価格となる84万円(税込)で発売された。
カラーバリエーションは、従来モデルと同じく3パターンを展開。「パールグレアホワイト」は継続で、ニューカラーとして「パールディープマットグレー」と「キャンディークロモスフィアレッド」をラインアップ。
メカニカル機構に変更は無く、ダイヤモンド型フレームに搭載するRH09E型のSOHC4バルブ水冷直列2気筒ユニットは6,750回転で58馬力を発揮。6速ミッション仕様の本モデルは重量がDCT仕様より10kg軽い214kgとなる。
比較対象となるマシンとしては、海外の格上排気量モデルとなるがBMWの「F750GS」が候補になるだろう。重量は230kgで、853ccのDOHC4バルブ水冷2気筒エンジンは77馬力を発揮するハイパワーマシン。シート高は770mmで本モデルより30mm低くて足つき性は良好。価格は143.3万円(税込)からとなっているので、予算にゆとりがあってスペックも重視したアドベンチャーツーリングを狙うライダーにはピッタリのマシンかもしれない。一方、リーズナブルな価格帯で扱いやすい大型クラスのマシンをチョイスしたいのなら本モデルだろう。

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解説記事更新日：2023年02月05日