発売開始から猛威を振るったZ1こと900スーパーフォアの登場から4年、1976年にマイナーチェンジモデルとしてリリースされたのが、最後の空冷第一世代丸ZとなったZ1000（北米仕様KZ1000）。
エンジンの基本構造はZ1とほぼ同一でありながら、排気量を1,015ccにまで拡大。同時にクランクシャフト・ケースまでを一新し、出力強化に耐えうるレベルまで改良したモデルとなっております。それと併せ、高速域でねじれるフレーム剛性も見直し、同時にリアブレーキをディスク化。結果、より高回転型のスーパースポーツとして正常進化を遂げ、スズキ・GS1000などの後発ライバル勢を迎撃する形に。外観上の大きな特徴は、先代までは左右4本出しとなっていたマフラーを左右2本出しに、テールカウル形状の変更などが挙げられます。販売期間は1978年までと短く、後には角Zとして人気を集めるZ1000Mk2にバトンを託し、カワサキ空冷第一世代としての任を降りました。走りの実力は折り紙付きで、ゴロリとしたエンジンフィールの中にも最高出力83PSのパワーが垣間見え、5速での巡航スピードは痛快そのもの。リアブレーキ強化によって限界域での柔軟さも備わり、テイスト・オブ・ツクバなどの絶版車レースで上位に食い込むポテンシャルを有しております。日本国内向けに販売されたZ750Fourとは兄弟車の関係にあり、エンジン関係以外はカラーリング共に共通。余談ながら、世紀末を舞台にした伝説的映画「マッドマックス」の主人公であるジム・グースの愛車として作中に登場し、今なお海外のマッドマックスファンの間で熱狂的な人気を維持しております。カラーリングは1977年モデルがワインレッド、ダイヤモンドスカイブルーの2色、翌78年モデルはルミナスレッド、グリーン、ブラックの3色設定。
Z1と双子の兄弟的なそのフォルムから、現在の中古バイク市場では価格が高騰し、火の玉カラーのZ1仕様やオールブラックのナイツルックスが人気の的に。1978年モデルのグリーンなど、純正カラーリングの個体は減少傾向にありますが、オリジナル度が高い車両は100万円以上での取引も珍しくなく、総じて高額買取が期待できます。フルノーマルが好まれる傾向にあるものの、その一方でワイセコ鍛造ピストンでボアアップを図ったカリッカリのカスタム車両も人気が高く、当時モノのヨシムラショート管といったパーツ装着車は大いに期待してヨシ。弊社バイクパッションでは、旧車全般に造詣の深いベテラン査定スタッフが専属で担当し、フルノーマル車から気合いの入ったカスタム車まで緻密に査定し、その真価を正しく評価することで業界最高レベルの買取価格をご提示することが可能です。こだわりのあるオーナー様、本気で売却を検討されておられるオーナー様、その期待に応えられる弊社までぜひご一報をお寄せくださいませ。

解説記事更新日：2020年12月17日

1977年に新登場したZ1000の初期モデル。
先代のZ900から排気量を1016ccまで拡大し、ボアは66mm→70mmに大径化、ストロークは66mmの据え置きで空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒エンジンは最高出力83PSを発揮。また、フレーム、クランクシャフトやクランクケースは剛性をアップし、リアブレーキは従来のドラム式からディスクブレーキに変更。マフラーは伝統的な4本出しから左右2本出しへと変更を受けた。
カラーバリエーションにはレッド、マルーン、ブラウン、ディープグリーンを設定※
レースシーンでヨシムラの集合菅が流行ったことで取り入れた左右2本出しが海外では受け入れられたものの、国内においては「4本出しの迫力が欲しい」という意見が多く賛否両論という結果になったことから750RS（Z2）の後継モデルであるZ750Fourは敢えて4本出しを採用している。
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※(カラーは各国の仕様により異なる)

解説記事更新日：2021年08月26日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1978年モデルのZ1000。
フロントブレーキキャリパーをフォーク後方に移動、新形状のマスターシリンダーと負圧式燃料コックを搭載した。また、外観ではグラフィックを変更している。
Z1000(KZ1000)はカワサキにとってアメリカのネブラースカ州にあるリンカーン工場で製造された初期のバイクであり、Z1000のコンセプトである「カワサキのアメリカ化」は、カワサキが当時アメリカに工場を持っていた唯一の日本のバイクメーカーであることを強くアピールした。
Z1000はこの1978年モデルを最終型として生産を終了。後継モデルとしては同’78年に水冷6気筒エンジンを積んだZ1300(KZ1300)が登場している。
車名についてはZ1000が欧州仕様、KZ1000が北米仕様となっている。
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※(カラーは各国の仕様により異なる)

解説記事更新日：2021年08月26日