2010年4月、力強いトルク感とコンパクトなボディで大型ロードスポーツバイクでありながらその扱いやすさに定評のあったバンディット1250Sにフルカウルを装着した「バンディット1250F」が発売されました。シャープなデザインのフルカウルによって、スポーティーさが増した1250F。高い防風効果によりライダーの負担が軽減し、ロングツーリングから街乗りまで快適な走行を可能にしました。
そのフルカウルには、縦2灯のマルチリフレクターを採用。メーターパネルは、指針式アナログタコメーターやデジタルスピードメーター、ギヤポジションインジケーター、燃料計などを配した機能的な設計になっていました。
また、水冷4サイクル直列4気筒／DOHC4バルブのエンジンを搭載したこのモデルは、ブレーキ操作を一定範囲内で補助する電子制御式ABS（アンチロック・ブレーキ・システム）を標準装備し、多くのファンの心をつかみました。
発売時の車体色は、青（キャンディインディブルー）、黒（パールネブラーブラック）の2色。その後、毎年のカラーチェンジを行いながら2016年2月の最終車の発売で、1250Fはその歴史に幕を下ろしました。
スポーティーな大型ロードスポーツバイクは、多くのライダーを魅了する人気車種となっています。売る際の買取査定は、BANDIT1250Fの価値を知り尽くしているパッションへ！

解説記事更新日：2021年02月16日

2010年にスズキから新発売されたバンディット1250Fの初期モデル。
ベースモデルであるネイキッドモデルのバンディット1250、そして派生系にハーフカウルモデルのバンディット1250Sに続きフルカウルモデルとして登場した本車。エンジンには水冷4ストロークDOHC4気筒を採用、最高出力は100ps/7,500rpmを発揮した。
専用に製作されたカウルは風洞実験を経てライダーが感じる空気抵抗を極限まで押さえたものでツアラーモデルとされながらフロントマスクやエアインテークなどスポーティな雰囲気は同社のフラッグシップであるGSX-R1000にも似ていた。
カラーバリエーションにはキャンディインディブルー、パールネブラーブラックの2色を設定。また、同年7月にはユーザーからの要望に応える形でパールミラージュホワイトを3色目として追加している。
新車販売価格は104万円だった。
スポーティなのは外観だけではない。低回転トルクの強さとスロットルのレスポンスには定評があり、アクセルワークはには少々繊細さが求められるものの、シンプルに高性能を求めるベテランユーザーからの評価は高く、初年度の販売台数は1000台を超えたという。
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解説記事更新日：2021年10月06日

カラーチェンジを受けて発売された2012年モデルのバンディット1250F。
カラーバリエーションにはオールトグレーメタリック、キャンディインディブルー、パールネブラーブラック、パールミラージュホワイトの4色を設定。また、ABSのデカール貼り付け位置が変更されている。
翌2012モデルもカラーチェンジのみ。
カラーバリエーションにはグラススプラッシュホワイト、アルバブルーメタリック、グラススパークルブラックの3色を設定。また、同年7月にはオールトグレーメタリックが4色目として追加された。
新車販売価格は共に112.3万円。
ライバル車としてはホンダのフルカウルスポーツツアラーであるVFR1200Fが挙げられる。2011年モデルの最高出力は111PS/8,500rpm、装備重量は268kgで2台のパワーウェイトレシオを比較するとVFR1200Fが2.41kg/PS、対するバンディット1250Fは2.56kg/PSと数値上は下回っているが、2台のパワーバンドを見てみるとVFR1200Fは6,000〜8,500rpmなのに対しバンディット1250Fは3,500〜7,500rpmとなっており低回転域からの力強さではバンディット1250Fが優っていたと言えるだろう。
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解説記事更新日：2021年10月06日

カラーチェンジを受けて発売された2014年モデルのバンディット1250F。
カラーバリエーションにはパールムーンストーングレー、パールグレッシャーホワイト、グラススパークルブラックの3色を設定。
また、前後ウィンカーのレンズをクリアに変更、足回りではフレームカバーとスイングアームをブラックに、ホイールをシルバーに設定。エンブレムも新デザインとなっている。
2015年モデルもカラーチェンジのみ。
カラーバリエーションにはキャンディダーリングレッド、グラススパークルブラック、パールグレッシャーホワイトの3色を設定。フレームとホイールはブラックに、ハンドルバーはマットシルバーに変更を受けた。
最終型となった2016年モデルは仕様変更無し。
新車販売価格は115.5万円。
以降も変更なく販売が続けられたが2018年には排ガス規制の対応することなく生産終了となった。スズキのビッグフルカウルスポーツの後継モデルとしては2016年からGSX-S1000が登場し人気を博した。
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解説記事更新日：2021年10月06日

日本国内で「バンディット（盗賊、無法者）」というワイルドな車名を与えられたGSF1250Fは、ネイキッドスタイルの【GSF1250 Bandit】にフルカウルを装着したモデルです。海外仕様は日本国内向けと同じ2010年に発売されており、輸出先は欧米と北米がメイン。輸出先によって車名は「バンディット（Bandit）」が外された【GSF1250FA】となります。メガスポーツの名車【HAYABUSA】にも似たフルカウル形状とヘッドライトによって、高速ツーリングの快適性を高めたバイクとなっています。
エンジンは【バンディット1200】の油冷から一新、水冷を採用した4ストDOHC並列4気筒1,254ccで、最大出力は96馬力/7,500回転、AutoEvolution誌のテストで最高速度は233km/hです。意外なことに国内仕様のほうが最大出力は高く、100馬力/7,500回転です（ただし180km/hのスピードリミッターはついています）。
インジェクション装置は「スズキデュアルスロットルバルブ (SDTV)」を採用、スムーズなパワー伝達と低回転域の太いトルク（108Nm/3,500回転）を実現しています。
3,500回転で最大トルクを発生するエンジンは好評で、低速での扱いやすさは他にほとんど例がありません。256kgの車重をあまり感じさせない軽快な走り、高回転での十分なパワー、フルカウルの快適さなど、一見地味な存在に思えますが、高速での快適さはHAYABUSAに劣りません。
ミッションは6速、後輪駆動はチェーンです。フロントブレーキは 6ピストンキャリパーの310 mmダブルディスク、リアは130 mmディスクです。シート高さが20mm調節できることも、嬉しいポイントです。
2010年にマイナーチェンジ、エンジンをブラック塗装。
2015年、
日本国内で「S」のついたバンディットはハーフカウルですが、フルカウル+メーカーオプションの左右サイドケース（33リットル）+トップケース（37リットル）仕様もあり、2008年に【GSF1250GT Bandit】、2009年に【GSF1250S Bandit Touring】、2011年からは【GSX-1250FA ST/SEA】、2014年からは【GSX-1250SE】も販売されています。バンディット1250Fシリーズは、その後2016年まで主にボディカラー変更のみで販売されました。
ライバルは、ホンダ【STX1300パンヨーロピアン】、ヤマハ【FJR1300A】などがあげられます。
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解説記事更新日：2024年06月30日