FZR250は、1986年に発売されました。FZ250フェーザーをベースにし、前後17インチホイール、クラス初の丸目2灯のフルカウリングをまとって登場しました。
エンジンの最高出力は45馬力で、FZ250よりも高回転型となっています。外観でカウルの次に特徴的なのはフロントディスクで、TZR250と同じφ320mm！という大径フローティングシングルディスク、4ポッド対抗ピストンキャリパーを採用しています。
他にはアルミ鍛造ハンドル。セパレートシート、3000回転スタートのタコメーターなど、各所にレーシーな雰囲気が散りばめられています。
カラーリングは《シルキーホワイト》と《シャイニーブラック》で、それぞれヤマハ特有の赤青のパターンカラーのグラフィックがあります。
1988年にはマイナーチェンジが行われ、排気デバイスEXUP、オーバルサイレンサー等が装着されました。他にはバルブスプリング改良、リアサス改良、フットレスト位置アップなどが行われ、操縦安定性がかなり向上しています。
そんな80年代の熱狂の雰囲気を宿すFZR250を売る際のリセールバリューですが、NSRに代表される2ストレプリカが超プレミア価格で取引されている、右肩上がりの相場とは残念ながら連動していません。
走行が若くカウル完品で外装の綺麗な個体の査定額が伸びやすい反面、事故車や不動車でもパーツ取りの需要で何とか買取対象となります。

解説記事更新日：2020年12月26日

1987年にヤマハから新発売されたFZR250の初期モデル。
エンジンには水冷4ストロークDOHC4気筒を搭載、最高出力は45PS/14,500rpm、最大トルクは2.5kg-m/11,500rpmを発揮する高回転型だった。
兄弟車にはFZR400、FZR1000、そしてFZ250が挙げられる、フレームはFZ250と同系の角型断面高張力ワイドフレームを採用、足回りではTZR250と同系のモノクロスサスペンション、17インチ中空3本スポークホイール、4ポッドブレーキキャリパーを採用。また、F.A.Iやデュアルヘッドライトなどワークスマシンのような装備も話題を呼んだ。
カラーバリエーションにはシルキーホワイト、シャイニーブラックの2色を設定。
新車販売価格は53.9万円だった。
1987年3月にはホンダからCBR250Rが、スズキからはGSX-R250がそれぞれ登場し250ccレーサーレプリカブームは一気に加熱していく。そしてその火種となったのが、何を隠そう他メーカーより一足早く1986年12月に登場したこのFZR250であった。
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解説記事更新日：2021年11月20日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1988年モデルのFZR250。
新たに排気デバイスのEXUP(Exhaust Ultimate Power Valve)を搭載し、マフラーにはEXUPの刻印が施されたサイレンサーを採用。足回りではリアサスペンションは、新設計のボトムリンク式となった。
また、ハンドルのグリップエンドやステップの位置など小改良を受けた。
カラーバリエーションにはシルキーホワイト×ファインレッド、シルキーホワイト×ダイナスティブルー、ウルシブラック×ソルトレイクシルバーの3色を設定。
新車販売価格は55.9万円だった。
同年7月には、スペシャルカラーモデルとして鈴鹿8時間耐久レースでトニー・シャープレスとキャサリン・コバーンのレディースライダーペアで注目を浴びたネスカフェアメリカーナカラー、そしてTECH21カラーのFZR250がそれぞれ発売されている。
FZR250としてはこの1988年モデルを最終型として生産を終了。後継モデルには翌1989年からアルミデルタボックスを採用、エンジンを始め各部の軽量化を受けてアグレッシブさに磨きをかけたFZR250Rが登場している。
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解説記事更新日：2021年11月20日