1990年代半ばのネイキッドブーム真っただ中でスズキが市場に投入したのが「GSX400インパルス」だ。「インパルス」という名称が与えられたモデルは、1982年に登場した「GSX400FSインパルス」、1986年発売の「GSX400Xインパルス」に続いて3代目のモデルに当たる。発売は1994年2月のことで、当時はカワサキ「ゼファー」、ホンダ「CB400 SUPER FOUR」、ヤマハ「XJR400」と各オートバイメーカーが400㏄ネイキッドを展開していた。
シンプルな「オートバイらしさ」にこだわって開発されていただけあり、外観デザインからスペックに至るまで、正に「バイクらしいバイク」という言葉がピッタリな正統派マシン。ベースとなっているのは「GSX400Sカタナ」である。
フレームは鋼管素材のダブルクレードル型で、エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒。最高出力は11,000回転で53馬力というスペックだった。
足回りは、フロントフォークとリアサスペンションにKYB製を採用することで、高い走行性能を追求すると同時にライバルモデルと差をつけるためのスズキの思惑が垣間見える仕様だった。外観デザインの仕様変更を中心にマイナーチェンジを繰り返し、1999年には最後のマイナーチェンジを行いフロントのブレーキキャリパーにブレンボ製4ポットを採用した。その後、GK79A型「GSX400 インパルス」は新車ラインアップから姿を消してしまうものの、2004年にGK7CA型として復活した。しかしながら排ガス規制の強化に対応することができず、他のライバルモデルと同じく2008年に生産終了となった。

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解説記事更新日：2021年08月19日

1994年2月に発売されたGSX400インパルス。
90年代のネイキッドブームに投入され、インパルスと名のつくモデルとしては3代目になる本車。エンジンには水冷 4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒を搭載、最高出力は53PSとなっていた。
カラーバリエーションにはシルバー、ブラック、ブルー、レッドの4色を設定。また、同年6月にはカウル付きのタイプSも追加設定されている。
新車販売価格は55.9万円(税別)だった。
2代目インパルス(82年 GSX400X Impulse)とは対照的なレトロな雰囲気にスチール製のダブルクレードルフレーム、ツインショックのリアサスペンションなど、初代インパルス（82年 GSX400FS Impulse）を彷彿とさせるフォルムが特徴的な一台である。
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解説記事更新日：2021年06月09日

1995年2月にマイナーチェンジを受け発売された’95年モデルのGSX400インパルス。
バッテリー搭載位置の変更により、シート下に4Lの収納スペースを新設。また、タイプSでのみ採用されていたハザードランプを追加、外観の変更ではバックミラーの場所が先代から30mm高くなり、マフラーエンドの形状を変更している。
カラーバリエーションにはキャンディフォレストグリーン、キャンディアカデミーマルーン、アーバングレイミディアムメタリックの3色を設定。
新車販売価格は先代モデルから1万円高の56.9万円となった。
ノーマルモデルでもリセールバリューの高い本車、同年3月に追加されたスズキ生誕75周年を記念した限定カラーはさらなる高額査定も期待できます！売却をお考えなら1995年モデル GSX400インパルスの価値に精通しているバイクパッションへ！

解説記事更新日：2021年06月09日

1996年2月にマイナーモデルチェンジを受けて発売された’96年モデルのGSX400インパルス。
新たにセンタースタンドを搭載に加え、シート及びサイドカバーの形状変更による足つき性の向上。ハンドルスイッチの形状も見直されて、エアクリーナーカバーにはクロームメッキを採用するなど全体的な使い勝手を向上した。
カラーバリエーションにはウォームシルバーメタリック、キャンディアカデミーマルーン、パールスズキディープブルー、パールノベルティブラックの4色を設定。新車販売価格は先代モデルから1万円高の57.9万円だった。
そして同年6月には通称ヨシムラカラーと呼ばれるマーブルカレントレッド×ブラックのツートーンカラーを追加、さらに12月にはカラーリングのベースはそのままで、Sマークをホワイトに、SUZUKIロゴとサイドカバーはブラックに、そしてフロントフォークアウターチューブにKYBロゴを採用。新車販売価格はスタンダードモデルと同じ57.9万円だったが、現在リセールバリューではヨシムラカラーモデルの方が勝っている。
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解説記事更新日：2021年06月09日

1999年7月にマイナーモデルチェンジを受けて発売された’99年モデルのGSX400インパルス。
新たにブレーキキャリパーを従来の2ポッドからブレンボの対向式4ポッドへと豪華なアップグレード。ヘッドライトにはマルチリフレクタータイプを採用、また、フロントウィンカーは車幅灯として常時点灯するようになり、夜間の対向車からの視認性を向上させている。
カラーバリエーションにはフラッシュシルバーメタリック、パールノベルティブラック、キャンディアカデミーマルーン、マーブルカレントレッド×ブラック4色を設定。
新車販売価格はブレンボのブレーキキャリパーを新搭載しながら先代から据え置きの57.9万円という太っ腹価格設定に加えて仕様変更の内容からも以降の熟成が期待されたが、意外にも2001年度にはカタログ落ちとなり’94年モデルからのGK79A型としてはこの’99年モデルが最終型となった。
後継モデルとしては’04年に別体式の大型アルミサイレンサー、液晶表示のオドメーターなどを搭載したBC-GK7CA型が発売されている。
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解説記事更新日：2021年06月09日

1999年モデルを最終型として2000年にはカタログ落ちし、生産を終了したかと思われてから5年、衝撃の復活を果たしたインパルス400。
ベースは’99年モデルながら、マフラーには大型アルミサイレンサーを搭載。シートはフラットに近い形状となり新型2連メーターは液晶表示で燃料計、オドメーター、時計、2ウェイトリップメーターなどを設定。足回りは豪華で前後のサスペンションは従来通りKYB製、ブレーキキャリパーはブレンボ製だ。
ボディカラーはパールネブラーブラックとグラススプラッシュホワイト×パールスズキミディアムブルーNo.2を設定。ホワイト×ブルーはスズキのレーシングカラーであり、’95年モデルのGSX400インパルス タイプSと同様のグラフィックやフロントフォークのKYBが目を惹くデザインになっている。
新車販売価格は62.9万円だった。
ライバル車の1台としてはヤマハのXJR400Rが挙げられるだろう。インパルスがお休みしていた間にも2度の仕様変更を受けているが、2005年モデルの最高出力は53PS/11,000rpm、乾燥重量は177kgでインパルスと同数値。加えてパワーバンドも両車ともに9,500-11,000rpmであり、僅かな差としては最大トルクがXJR400Rは3.6kg-mなのに対しインパルスの方が0.2kg-m高い3.8kg-mとなっていた。
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解説記事更新日：2021年10月23日

スペシャルカラーとして発売された2008年モデルのインパルス400。
初代インパルスであるGSX400FS(1982年モデル)のカラーリングを踏襲したパールネブラブラック×マーブルエキストラレッドのツートーンカラーにゴールドホイールを装着。フロントフォークアウターチューブとフロントディスクブレーキインナーはブラックとなり、タンクにはSUZUKI、エンジンカバーにはTSCC、サイドカバーにはImpulse SPECIAL EDITIONとそれぞれ専用のロゴが配された。
新車販売価格は62.9万円だった。
ライバル車にはネイキッドブームをともに歩んできたカワサキのゼファー/Xが挙げられる。2008年モデルのゼファーXは最高出力53PS/11,500rpm、乾燥重量は186kgで2台のパワーウエィトレシオを比較するとゼファーXが3.5kg/PS、対するインパルスは3.33kg/PSで加速性能では最高出力は同数値ながら軽量なインパルス400が優っていた。
インパルス400はこの2008年モデルを最終型として排ガス規制に対応することなく生産を終了。また、ライバル車であるゼファーX、XJR400Rも同年を最終型としており、ネイキッドブームという一つの時代が収束に向かっていた。
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解説記事更新日：2021年10月23日

初代のGSX400FSインパルス、2代目のGSX400Xインパルスに次いで1994年6月に発売されたGK79A型 3代目となるGSX400インパルス。
80年代を圧巻したレーサーレプリカブームも穏やかに収束し、次に現れたのがカワサキのゼファーが火付け役となり巻き起こったネイキッドブームだった。
ホンダのCB400SFやヤマハのXJR400、カワサキのZRX400と既に出そろったライバル車達に対抗して投入された本車。GSX400S カタナのエンジンをベースに改良を施した水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒を搭載し、最高出力は他の3車同様に400ccクラスの馬力規制値である53PSだったが、さすがスペック至上主義のスズキと呼ばれるだけあり、中高回転域での鋭い加速はライバル車達に差をつけていた。
以降’95年、’96年と電装系やシートの形状変更など細かい仕様変更があり、GK79A型では最終となった’99年モデルではブレーキキャリパーにブレンボの対向式4ポッドを採用。勢いは衰えないと思われたのだが、2000年末まで同型を販売して2001年にはカタログ落ちしている。
後継モデルとしては2004年にBC-GK7CA型が登場、ライバル車達も仕様変更を重ねており、以降もスポーツネイキッドの熱い戦いが続いた。
1995年モデルのスズキ生誕75周年スペシャルカラーや1996年モデル以降設定されていたヨシムラカラーやカスタム車両は査定額が伸びる傾向に！売却をお考えなら買取査定は1999年モデル GSX400インパルスの価値に精通しているバイクパッションまで！

解説記事更新日：2021年06月09日

「GSX400 インパルス」の初代モデルGK79A型が1999年に販売終了してから、約5年の空白期間を経て2004年10月に再デビューしたのがGK7CA型だ。
当時は、ホンダ「CB400SF」、カワサキ「ゼファーχ」、ヤマハ「XJR400」と国内バイクメーカー各種が400ccクラスネイキッドを展開している中、スズキが展開していたのは油冷エンジンを搭載し大型モデルと車両コンポーネントを共有するという特異なポジションだった「イナズマ400」のみであった。そこで、ライバルモデルに真っ向勝負を挑むような形で復活を遂げたのが本モデルというわけだ。
カラーラインアップは、クーリーカラーをイメージさせる「グラススプラッシュホワイト×パールスズキミディアムブルーNo.2」と「パールネブラーブラック」の2パターン設定された。価格は629,000円(税別)で先代モデルから30,000円の値上げとなった。
大きな仕様変更は無く、水冷4ストロークDOHC4バルブの直列4気筒エンジンK718型を搭載。最高出力は11,000回転で53馬力を発揮。マフラーは極太の軽量円筒型のアルミスリップオンサイレンサーを新たに採用することで、当時の騒音規制と排ガス規制に対応している。フロントブレーキはブレンボキャリパーのダブルディスク仕様。
装備面の変更ポイントとしてメーター周りが刷新されて、液晶タイプの燃料計や時計、ツイントリップが追加されている。またシート表皮のデザインが変更されたことでライディング時のフィット感が増している。
GK7CA型「GSX400 インパルス」は、その後2008年1月にインパルスシリーズの初代「GSX400FSインパルス」をイメージした「パールネブラーブラック×マーブルエキストラレッド」カラーのスペシャルエディションを発売したのを最後に生産を終えた。その理由は、「XJR400」や「ゼファーχ」と同じく2008年の排ガス規制に対応できなかったからである。

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解説記事更新日：2021年10月17日