RGV250ガンマは、1988年に発売されました。センセーショナルにデビューした先代は250cc2ストレプリカブームという大きなムーブメントを起こしました。その正当な後継機種ですから、スズキもかなり力を入れています。スタイリングは、無骨とも言えた先代と比べるとかなり洗練されました。エンジンは水冷2ストV型2気筒で45馬力を発生、8,000回転から豹変し、フロント16インチのクイックなハンドリング、3千回転以下はないタコメーターなど、「回せ、パワーバンドを使って走ってみろ」と言わんばかりのメカニズム。
多くのライダーは熱狂し、街に、峠に、革ツナギを来たライダーが多数出現しました。
翌84年から毎年のようにモデルチェンジ、クロスミッションや乾式クラッチを採用しプロダクションレース出場にも対応できる【SP】【SPⅡ】や、ペプシカラーデザイン、ラッキーストライクカラーモデルも販売されています。
90～94年のVJ22Aでは前後17インチホイール、倒立フォークを採用。しかしVJ22A後期型では過激化したパワー競争を自主規制し、45馬力が40馬力にダウン。それを反映するかのように、レプリカブームは衰えていきました。
そして各社ライバルがカラーリング変更のみでモデルチェンジするかたわら、ガンマは96年に有終の美を飾るかのごとくフルモデルチェンジ。車名を【RGV-Γ250】としてホイールベース短縮、5kg軽量化、しかも新設計エンジンと、スズキの意地を見せられた感じすらありました。
RGV250ガンマシリーズは2000年頃まで販売されましたが、これが2ストレプリカモデル最後の姿となりました。
今となっては環境や騒音問題で姿を消した2ストエンジンですが、部品が少ない、パーツが少ない、軽いことなどは、意外に環境に優しいのかもしれません。ともあれ、スズキの「ガンマ」は、クイックなハンドリングと、高回転で豹変するエンジンと共に、人びとの心に残されていくことでしょう。
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解説記事更新日：2021年06月21日

【RGV250ガンマ】は、エンジンを水冷V型2気筒にしてRG250ガンマから進化しました。スタイリングは、前モデルから比べるとかなり洗練されています。以前は荒削り、悪く言えば垢抜けなかったのが、すっきりとした空力デザインとなっています。
V型にしたのはコンパクト化と軽量化のため、またライバルに対し商品価値を高める狙いもあります。
また市販車レース（SP250/F3）向けのSP仕様も登場し、
・クロスミッション
・フルアジャスタブルのフロントフォーク
・リザーバー別体式リアサスペンション
・シングルシート
・専用キャブ
が特徴です。限定カラーとして「ペプシカラー」も販売され、これはサイレンサーがブラック塗装されています。
ライバルもまた進化し、ホンダNSR250R、ヤマハTZR250、カワサキKR-1なども性能は伯仲し、ブームを盛り上げていました。
肝心の走りは、8,000回転からの加速が素晴らしいです。ただし最大出力45馬力は9,500回転で発生しますから、あまりパワーバンドはありません。いかにその回転域を維持して走るか・・・・・・それがRGV250ガンマの楽しさでもあります。
この年代の2ストバイクの相場は右肩上がりで推移しています。RGV250ガンマの売却をお考えなら、買取査定はその価値に精通しているバイクパッションにお任せください。

解説記事更新日：2021年06月14日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1989年モデルのRGV250Γ。
排気デバイスAETC、キャブレターや点火タイミングなどがコンピューター制御化された、排気ポートの形状変更、ミッションのクロスレシオ化を受けた。
カラーバリエーションにはブルー×ホワイト、レッド×ホワイト、スプリントブラックの3色を設定。
新車販売価格は59.9万円だった。
同年にはスペシャルカラーモデルとして日本GP2連覇記念のステッカーを配されたペプシバージョン500台限定で発売。
また、全日本選手権でヤマハの選手が駆ったシック・アドバンテージ・スズキをモチーフにしたスペシャルカラーモデルも限定1000台で発売している。
両スペシャルカラーモデル共に新車販売価格は58.8万円だった。
中古車市場では旧車としての価値も高まっているRGV250Γ、完調品であれば今の400ccすらも軽く追い越すと言う走行性も見逃せない。スタンダードカラーでも当時の新車販売価格を超える額での取引が行われることもある中、スペシャルカラーモデルの美品となればもちろん高価買取待ったなしである。
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解説記事更新日：2021年11月08日

1990年、RGV250ガンマはマイナーチェンジを受け、二代目となりました。形式はVJ22Aです。
特徴は、
・ボア×ストロークは56mm×50.6㎜に変更
・より高次元にエンジンを電子制御するシステム＝SAPC、AETCⅡを採用。
（吸排気をコンピューターで制御するシステム）
・排気系を新設計し、右2本出しのチャンバータイプサイレンサーを採用
・ツインスパー式フレームはシートレールを別体構造に変更
・Φ41mmの倒立式フロントフォーク採用
・右レールが湾曲したスイングアームを採用、見た目のインパクトも大
・前後17インチホイールを採用
・フローティングのブレーキディスク外径を290から300㎜に拡大
・カウルのスクリーン部分を支えるステーを追加
など、細部にわたってリファインが行われています。カラーリングは、《ブルー×ホワイト》、《ブラック》です。
VJ22Aになってからのガンマは、250ccレプリカで一番と思える加速感が魅力です。ホイールは前後17インチとなり、16インチのようなクイックな旋回性はなくなりましたが、キャスター角の変更などから、コーナーリング性能も高まっています。
右肩上りで相場が高騰しているVJ22A型。1990年モデル RGV250ガンマの売却をお考えなら、買取査定はその価値に精通しているバイクパッションにお任せください。

解説記事更新日：2021年06月14日

1991年、RGV250ガンマは吸気系のマイナーチェンジを受けました。
・キャブがオーバルタイプに変更され、中低速トルクが向上
・点火時期を変更
・シートおよびシートカウル形状を変更し、足つき性を向上
・排気煙の減少
・グラフィック変更
これによって、VJ22Aのいわゆる2型と呼ばれています。
この時期になって、レプリカブームはいよいよ下火になってきました。カワサキからゼファー400が89年に発売され、過激化する一方のレプリカ群からユーザーが流れたのも事実です。それでもRGV250ガンマは気炎を吐いていました。レプリカ群を引っ張ろうという気概がメーカーにもあったのでしょう。VJ22Aの鋭い加速はそのままに、排気煙を減少させるなど2ストの弱点を克服しようとしています。同時に、SPモデル、SPⅡも販売するなど、車種構成を充実させていました。
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解説記事更新日：2021年06月16日

1992年、RGV250ガンマはマイナーチェンジを受けています。
・グラフィック変更
車体色は《ブルー・ホワイトツートン》、《ブラック・グリーンツートン》
・フロントフォークアウターチューブのカラーをゴールドのアルマイトに変更
さて92年式のVJ22ACALまでの大きな特徴は、「CALアーム」と呼ばれた、上に大きく湾曲したスイングアームです。実に美しい造型ですが、これは右2本出しとしたマフラーがスイングアームと干渉しないための措置で、言われて見れば「なるほど」と納得できます。ボディをよく眺めれば、アルミフレーム、アルミステップとブレーキ・チェンジペダル、ステッププレートとアルミがふんだんに使われています。さらにこのスイングアーム。いかにも速そうな、機能的な演出がされているのです。
また最大出力45馬力としては最後のモデルであり、最も完成度の高いRGVガンマとも言えます。
右肩上がりの相場が続く2stレーサーレプリカ、5年前の2倍以上の値段で売れる車種と型式も珍しくありません。
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解説記事更新日：2021年06月17日

1993年、RGV250ガンマはマイナーチェンジを受けています。
・最大出力を45馬力から40馬力にダウン
・スイングアームをトラス形式に変更
・ヘッドライトを常時点灯化
・グラフィック変更
最大出力のダウンは、あまりに高性能化しすぎた250ccレプリカに対するメーカー自主規制です。また最大トルクも3.9kg-mから3.5kg-mにダウンしています。数値城の違いは大きいですが、実際に乗ったときの差はわずかで、高回転の伸びがやや弱いぐらいです。
この3年後には大型二輪免許が教習所でも取得できるようになりますが、当時の世論は既にその方向に向かっており、バイク界全体の関心が大型二輪に向かっていました。
既に250ccレプリカは一時期の勢いをなくしていたのです。93年式のVJ22Aは、そんな時代の過渡期にあったモデルだと言えます。
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解説記事更新日：2021年06月17日

1994年、RGV250ガンマはグラフィックが変更されています。
1993年シーズンの250ccクラスWGPで、ケビン・シュワンツがタイトルを獲得し、それを記念したモデルが240台限定で発売されたのです。今となっては考えられないことですが、煙草の銘柄である「ラッキーストライク」をボディ全体にあしらったグラフィックで、赤と白の二色をメインに、カウル中央には「LUCKY STRIKE」という大きな文字が赤丸の中に書かれています。
レプリカブームを牽引してきたRGV250ガンマですが、ライバルのホンダNSR250R、ヤマハTZR250Rなども性能は伯仲し、いずれも2ストロークV型2気筒エンジンを搭載しています。同じフロント倒立サスを持つTZR、リアプロアーム（タイヤ片持ち式）のNSR。
ブームは下火になりつつあるとは言え、高性能競争は続いていました。相場が高騰しているRGV250ガンマの中で94年モデルは最終96年のVJ23型に次いで高く売れるモデルです。1994年モデル RGV250ガンマの売却をお考えなら、買取査定はその価値に精通しているバイクパッションにお任せください。

解説記事更新日：2021年06月18日

スズキの250ccレーサーレプリカ「ガンマ」の第2世代となるVJ21A型「RGV250ガンマ」は1988年3月に登場した。
モデル名と型式の中に「V」の文字が含まれていることから連想できるように、前身モデルとなる「RG250ガンマ」の直列2気筒を廃止してV型エンジンを搭載した。
当時の2ストレーサーレプリカカテゴリは、同じくVツインを搭載したホンダ「NSR250R」や直列2気筒のヤマハ「TZR250」やカワサキ「KR-1」と各社ライバルモデルが出そろっていた。いずれもメーカー自主規制MAXの45馬力を発揮するエンジンを搭載していた。「RG250ガンマ」時代は圧倒的な軽さでライバルモデルを凌駕していたが、その点は他社も設計を煮詰めて新モデルを開発してきている。それで、デビュー時の「RGV250ガンマ」は乾燥重量は128kgで、「RG250ガンマ」から大きく変わっていなかったが、ライバルモデルはさらに軽い123kg~127kgに仕上げてきており、形勢は大逆転していた。
「RGV250ガンマ」のフレームは、アンダーレールが脱着可能なツインスパー仕様。
足回りは、フロントの正立フォークが従来モデルはインナー35mm径を採用していたが大幅に大径化して41mmを装着。ホイールはフロント17インチにリア18インチの前後異径サイズとした。
デビューモデルは3カラー展開だったが、特別仕様車として当時の世界GP参戦マシンをイメージしたペプシカラーも発売。なおクロスミッションを搭載してシングルシートのスポーツプロダクションモデルもタイプ別設定された。翌年にはマイナーチェンジを実施しコンピュータ制御システムが進化した。その後は、1990年にVJ22A型へマイナーチェンジを果たした。

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解説記事更新日：2021年11月20日

1990年、RGV250ガンマはマイナーチェンジを受け、型式VJ22Aとなりました。VJ22A型は、1990～92年の前期型、1992年～93年の後期型に分けられます。
■前期型のスペック・特徴
・前後17インチホイールを採用
・フロントフォークはφ41ミリの倒立タイプに変更
・マフラーは左右2本出しから右側2本出しへ
・ダイナミックな形状の湾曲スイングアームを採用
■後期型のスペック・特徴
・排気バルブ脱落のトラブルが多発したため、取り付けを強化
・93年後半には、自主規制により最高出力を45馬力から40馬力にダウン
・スイングアームをWGPマシンで採用していたトラス形式に変更
これらのなかで注目すべきは、馬力ダウンです。93年当時、既にレプリカブームには陰りが生じていました。過激化しすぎた性能を反省したための自主規制、そして大型二輪免許解禁間近という雰囲気もありました。いわば、2スト250ccレプリカは、時代の大きなうねりに抗えなかったのです。
ただしVJ22Aは正常進化を遂げており、わけてもコーナーリング性能は非常に向上しました。後期型のスイングアームは、性能は向上しても美しい形が一般的な形になってしまいました。ちょっと残念なところです。
そしてこのVJ22A型を最後に、SPモデルを除くガンマシリーズは終焉を遂げました。それは、レプリカブームの終わりでもあったのです。
右肩上がりで相場が推移しているVJ22A型。RGV250ガンマの売却をお考えなら、買取査定はその価値に精通しているバイクパッションにお任せください。

解説記事更新日：2021年06月14日