KLR650【1987~現行】毎週更新の買取査定相場

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KLR650【1987~現行】 買取査定に役立つ豆知識

カワサキ KLR650は、その本質において「究極のシンプルさとタフネス」を体現し、世界中の冒険ライダーたちに信頼されてきたデュアルパーパスモデルである。日本国内市場においては、残念ながら正規輸入販売された歴史はなく、流通している車両の多くは並行輸入によるものに限られる。そのため、一部の熱心なファンやオフロード愛好家、長距離ツアラーの間で知る人ぞ知る存在となっている。
KLR650を最も的確に表現するならば、「信頼性」「タフネス」「シンプルさ」の三位一体であろう。その設計思想は、過酷な環境下でも確実にライダーを目的地へ届け、万が一のトラブルにも対処しやすい構造を持つことにある。現行モデルに至るまで、エンジン右横からサイレンサーへと繋がるエキゾーストパイプの取り回し、信頼性と整備性の高い正立フロントサスペンション、シンプルなフロントシングルディスクブレーキ、そしてオフロード走破性に貢献するフロント21インチ、リア17インチのタイヤサイズといった基本的な構成要素は、デビュー以来変わらぬKLR650のアイデンティティを示している。カワサキがKLR650に込めたメッセージは、ライダーが臆することなく未知の道へ踏み出し、地球の隅々まで冒険するための、信頼できる「道具」を提供することであったと言えるだろう。
KLR650の歴史は、1984年に登場したKLR600(日本ではKL600Rとして販売)にその源流を求めることができる。KLR600は、水冷単気筒エンジンを搭載し、エンデューロモデルとしての性格が強いモデルであった。その後、より広範囲な用途、特に長距離走行や積載時の安定性を高めるため、エンジン排気量を拡大し、各部を強化したKLR650が1987年に登場した。
歴代モデルは大きく分けて三つの世代に分類される。
第一世代(1987年~2007年)は、KLR650の基本形を確立した。Aモデルが標準仕様であり、そのシンプルな構成とタフネスで人気を博した。特筆すべきはBモデル、通称「テンガイ(Tengai)」で、大型のフレームマウントフェアリングとデュアルヘッドライトを装備し、ラリーレイドマシンを彷彿とさせるスタイルで、長距離ツーリング性能を高めたモデルであった。また、CモデルはAモデルをベースに、よりオフロード性能を重視したサスペンションセッティングや装備を持つバリエーションとして存在した。この世代のエンジンは水冷DOHC4バルブ単気筒で、実績のある信頼性を誇った。
第二世代(2008年~2018年)は、Eモデルとして知られ、大幅なアップデートが施された。外装デザインは一新され、より現代的なスタイリングとなった。デュアルピストンキャリパーの採用によるブレーキ性能の向上、サスペンションセッティングの見直しによるオンロードでの快適性向上、ラジエーター容量の増大による冷却性能の強化、そしてオルタネーターの発電能力向上など、長距離ツーリングにおける快適性と信頼性がさらに高められた。しかし、この世代でもキャブレター仕様は維持された。
第三世代(2022年~現行)は、排ガス規制への対応と現代的な装備を求める声に応える形で登場した。最大の変更点はフューエルインジェクションの採用であり、始動性の向上や環境性能の改善が図られた。また、ABS(アンチロックブレーキシステム)がオプションで選択可能となり、安全性も向上。フェアリングやフロントスクリーンのデザインも変更され、防風性能が向上した。フロントブレーキディスクの大径化、フレームの一部強化、オルタネーターのさらなる発電能力向上も実施された。この世代では、標準モデルの他に、大型サイドケースやエンジンガード、フォグランプなどを装備した「Adventure」モデルや、トップケースを装備した「Traveler」モデルといったバリエーションも展開されている(型式名は仕様によりG, F, M, K, J, L, Hがある)。
KLR650の特異なバリエーションとして、米軍などで採用されたM1030M1ディーゼルエンジン搭載モデルの存在は特筆に値する。これは、航空燃料JP-8を含む複数の燃料を使用可能な多燃料エンジンを搭載し、軍用車両としての特殊な要求に応えたモデルであった。また、KLR650はそのタフネスから、パリ・ダカールラリーをはじめとする過酷なラリーレイド競技において、多くのプライベーターに愛用され、完走という形でその実力を証明してきた。
ちなみにKLRシリーズには、より軽量で扱いやすいKLR250という姉妹モデルも存在し、同様のシンプルさとタフネスという思想を共有している。
また、KLX650や並列二気筒のKLE500もカテゴリーが重なる部分がある。
他メーカーの競合モデルとしては、スズキのDR650SE、ホンダのXR650Lといった空冷単気筒デュアルパーパスモデルや、同カテゴリーのDL650 V-Strom、XL650V TRANSALPなどが挙げられる。また、BMWのF650GS(単気筒時代)、ヤマハのXT660テネレなども比較対象となりうる。KLR650はこれらと比較して、より武骨でシンプルな構造と、優れたコストパフォーマンスが際立つポジションにある。
市場におけるKLR650は、特に北米において絶大な人気を誇り、30年以上にわたり販売され続ける長寿モデルとなった。その理由は、やはり手頃な価格、圧倒的な信頼性、修理の容易さ、そしてあらゆる道を走破できる汎用性にある。
一方、日本市場では正規販売がなかったため、アドベンチャーバイクのカテゴリーが確立される以前はニッチな存在であった。しかし、近年のアドベンチャーブームと共に、その本質的な価値が再評価されつつある。
KLR650の中古市場での価値は、年式(世代)、走行距離、車両の状態、そして施されたカスタム内容によって大きく左右される。特に「ドゥーヒッキー」と呼ばれるカウンターバランサーアイドラーシャフトレバーの強化品への交換状況が査定に影響することがある。
世代ごとの大まかな中古価格帯の目安としては、第一世代で30万円~70万円程度(特にテンガイモデルは状態により高値が付く傾向)、第二世代で50万円~90万円程度、第三世代の比較的新しい並行輸入車や状態の良い中古車は80万円~120万円以上となる場合もある。ただし、これらはあくまで目安であり、個々の車両状態や市場の需給バランスによって変動する。
購入時に必ずチェックすべきポイントとしては、エンジンからの異音やオイル漏れの有無、フレームの歪みや重大な錆、サスペンションのオイル漏れや機能低下、そしてドゥーヒッキーの対策状況が挙げられる。
幸い、KLR650のシンプルな構造はDIYメンテナンスにも比較的向いている。国内外には熱心なオーナーコミュニティが存在し、情報交換やパーツの入手に関する有益な情報が得られることも多い。特に海外のフォーラム(例えばADVrider.comなど)は情報量が豊富で、パーツ供給も海外からの取り寄せが中心となる場合があるが、長年生産された定番モデルゆえに比較的安定していると言える。
また、KLR600とは一部エンジンパーツや外装部品などに互換性がある場合があり、維持管理においてメリットとなることもある。
このバイクを高く売る、あるいは賢く買うためには、KLR650の特性と価値を正しく理解している専門業者に相談することが肝要である。バイクパッションは、買取から販売までを一貫して自社で行う体制を構築しており、年式ごとの細かな進化やKLR650が持つ本質的な価値を理解したうえで査定を実施している。そうしたバイクの特性や市場での価値を見落とさず、適正に評価する姿勢こそが、安心して任せられる理由である。だからこそ、売る際の買取査定は、KLR650のポテンシャルを正しく評価できるバイクパッションに!

車名/型式/年式 | KLR650/KL650A/1987年モデル |
---|---|
発売年月 | 1987年 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2295 (幅)960 (高さ)1350 (重さ)153 |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)889 (最低地上高)230 |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・48馬力(6,500回転)・18.1km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・23リットル |
新車販売価格 | MSRP 2,999USドル |
ジャンル | アドベンチャー |

KLR650【A型 1987~2007年】毎週更新の買取査定相場

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KLR650【A型 1987~2007年】 買取査定に役立つ豆知識

カワサキ KLR650-Aは、1987年から2007年にかけて主に北米市場(アメリカ、カナダ)で販売されたデュアルパーパスモデルである。また、日本では1987年から1988年までの2年間だけ正規販売された。この「A型」は、KLR650シリーズの初代であり、基本となるモデルであった。
KLR650-Aが市場に登場した1980年代後半は、フランスを中心に欧州で、パリ・ダカールラリーやファラオラリーといった壮大なアドベンチャーラリーが大きな盛り上がりを見せていた時代であった。テレビや雑誌を通じて伝えられる、砂漠や荒野を疾走するマシンとライダーの姿は多くの人々に冒険への憧れを抱かせた。その結果、アドベンチャーという新たなジャンルへの期待感を高まり、メーカー各社に走破性と信頼性に優れたモデル開発を促した。
そうした時代背景のもと、カワサキがKLR650-Aに込めたのは、ラリーで求められるような、いかなる過酷な環境下でもライダーを確実に目的地へと導くタフな性能であった。具体的には、その核となるコンセプトは、シンプルで整備性に優れる構造でありながら、極めて堅牢な車体と信頼性の高いビッグシングルエンジンを組み合わせることで実現した、卓越した悪路走破性にある。事実、これらの過酷なラリーにおいて、派生モデルであるKLR650-Bをベース車両にしたプライベーターが参戦し、完走を果たした記録は、その信頼性とポテンシャルの高さを示している。このようにして、KLR650-Aは今日の隆盛を誇るアドベンチャーバイクカテゴリーの礎を築いた一台とも言えるだろう。
KLR650-Aの主な仕様は以下の通り。
・エンジン: 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
・排気量: 651cc
・最高出力: 45PS/6,500rpm (カタログ値)
・エンジン特性: 実用域における豊かで粘り強いトルク特性。特に低中速域でのコントロール性に優れる。
・フレーム: スチール製セミダブルクレードルフレーム
・エキゾースト: エンジン右横取り回しのアップタイプマフラー
・ホイール: フロント21インチ、リア17インチ スポークホイール
・フロントサスペンション: 正立テレスコピックフォーク (ホイールトラベル230mm)
・リアサスペンション: ユニトラック・サスペンション
・燃料タンク容量: 約23L
・装備: 頑丈なリアキャリア、アナログメーターパネル、スキッドプレート
総じて、KLR650-Aは、いかなる路面状況においてもライダーに安心感を与え、長距離を淡々と、しかし確実に走りこなせるタフなパフォーマンスが持ち味であり、「どこへでも行ける」という自由と冒険心をかき立てる一台であった。
KLR650-Aは1987年に登場し、E型へとフルモデルチェンジをするまで20年間、大きな変更がなく、カラーリングなどの変更のみで生産された。ただし、1996年にはエンジン内部に手が加えられている。その内容は、シリンダーヘッド、バランサースプロケット、シリンダー、クランクシャフトスプロケットの保持方法、クラッチ、フライホイールローターなどの変更であった。したがって、1996年モデル前後でエンジン部品を調達する際には注意が必要になるだろう。
メンテナンスに関して言えば、KLR650のシンプルな構造はDIYメンテナンスにも比較的向いている。ただし、エンジンのバランサーアイドルレバー、通称「ドゥーヒッキー(doohickey)」とそれに付随するスプリングの破損は、このモデル特有のウィークポイントとして広く知られており、多くのオーナーが予防的に社外品の強化パーツへ交換する対策を施している。これに関しては、国内外には熱心なオーナーコミュニティが存在し、情報交換やパーツの入手に関する有益な情報が得られることも多い。特に、海外のフォーラム(例えばADVrider.com、KLR650 FAQなど)は情報量が豊富で、このような特有の問題への対処法やパーツ供給も海外からの取り寄せが中心となる場合があるが、長年生産された定番モデルゆえに比較的安定していると言える。さらに、KLR600とは一部エンジンパーツや外装部品などに互換性がある場合があり、これは維持管理においてメリットとなることもある。
オフロード志向の強かったKLR600の後継機として登場したKLR650-Aは、その基本設計の優秀さから、様々な派生モデルを生み出した。例えば、ラリーレイド向けに大型フェアリングを装備した「B型(テンガイ)」や、ブレーキ性能の向上や燃料タンクの小型化でオフロード性能を高めた「C型」などが登場した。さらに、その高い堅牢性からアメリカ海兵隊に「M1030M1」として採用された軍用仕様もあり、これらはKLR650-Aの基本設計がいかに優れていたかを物語っている。
また、KLR650-Aの系譜には、スケールダウンモデルとしてKLR250も存在した。このKLR250は、1984年に登場し、2005年まで生産され、主に北米市場での販売が主であった。そして、兄貴分である650と同様のコンセプトを受け継ぎつつ、より軽量な車体と扱いやすい250ccエンジンにより、オフロード入門者や日常の足としての用途にも応えるモデルとして人気を博した。そのタフな造りとシンプルな構造は共通しており、KLRシリーズのDNAを色濃く感じさせる一台であった。
KLR650Aが活躍した時期のアドベンチャーバイク市場において、本機にはいくつかの競合車両があった。代表的なものとしては、ホンダのXR600R/XR650Lやトランザルプシリーズ、アフリカツイン、あるいはヤマハのXT600テネレ、スズキのDR650、そして欧州からはBMWのF650シリーズ(特に単気筒モデルのF650GSやダカール)なども挙げられる。これらのモデルもまた、大排気量単気筒エンジンやツインエンジンを搭載し、オンロードとオフロードの双方で高い性能を発揮することを目指していた。その中で、KLR650Aは、特にそのシンプルさ、タフネス、そして比較的手頃な価格で、長距離ツーリングや過酷なアドベンチャーを求めるライダーから支持を集めた。
中古市場においてKLR650-Aは、その確固たるキャラクターと実用性から、今なお世界中に多くのファンを持つ名車として認識されている。特に、近年のアドベンチャーバイクブームにより再評価の機運が高まっており、カスタムベースとしても人気がある。相場は年式や車両の状態によって異なるが、A型のような初期モデルで状態の良い個体は希少性が高まりつつある。なぜなら、世界的に根強い人気があり、特に北米市場を中心とした海外での需要が高いため、国内での流通量は多くないものの、状態が良ければ安定した価値を維持しやすい傾向にあるからだ。もし、状態の良いKLR650-Aを所有しているのであれば、その歴史的価値と実用性を理解する愛好家からの評価は高く、専門知識のある業者に相談することで、納得のいく価格での売却が期待できるはずだ。
だからこそ、このような歴史的背景と独自のキャラクターを持つKLR650-Aの高価買取を実現するためには、買取業者選びが極めて重要となる。KLR650-Aの売却を検討する際は、これらの点を慎重に吟味し、その価値を最大限に評価してくれる専門業者であるバイクパッションに相談することが賢明な選択と言えるだろう。

車名/型式/年式 | KLR650/KL650A/1987年モデル |
---|---|
発売年月 | 1987年 |
前型式からの主な変更点 | 初期型 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2205 (幅)940 (高さ)1335(重さ)153 |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)890 (最低地上高)230 |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・45馬力(6,500回転)・18.1km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・23リットル |
新車販売価格 | (アメリカ)MSRP 2,999USドル (日本)57.8万円 |

KLR650【B型 1990~93年】毎週更新の買取査定相場
年間に約20万台のオートバイが取引される業者間オークション市場の取引履歴(買取相場の前提データ)を
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カワサキ KLR650-B「天涯」(Tengai)は、1989年から1991年にかけて主にアメリカ、カナダ、欧州で販売されたデュアルパーパスモデルである。第一世代KLR650-A(1987年〜2007年生産)の派生モデルとして登場し、パリ・ダカールラリーマシンを彷彿とさせる大型フェアリングを装備することで、長距離ツーリング性能を高めたアドベンチャーモデルであった。その名称「天涯」は日本語で「空の果て」を意味し、冒険心を象徴している。フレームマウントの大型フェアリング、専用ヘッドライト、ローフロントフェンダーが特徴的であり、カラーリングには青/緑/白、赤/白基調などが存在した。
1990年にはパリ・ダカールラリーに本機をベースにした6台がエントリーし、1台は12位という結果を残した。
本機のベース車両KLR650-Aとの主な違いは以下の通りである。
・フレームマウント方式の大型フェアリングと専用メーターを採用しており、高速走行時の安定性と操縦性の向上に寄与している。
・ホイールトラベルはフロント220mm、リア200mmであり、長距離走行時の乗り心地を重視している(KLR650-Aは前後230mm)。
・フロントブレーキには2ポットキャリパーを採用しており、制動力の強化が図られている(KLR650-Aは1ポット)。
姉妹車としては、スケールダウンモデルのKLR250も存在しており、KLR650と共通する設計思想を受け継ぎながらも、より軽快な取り回しと扱いやすさを重視しているのが特徴である。
また、KLR650シリーズには、基本モデルのKLR650-A、本稿で紹介するアドベンチャーモデルのKLR650-B「天涯」に加え、KLR650-Cという派生モデルも存在する。KLR650-Cは、主に1995年から2004年にかけて欧州市場などで販売され、A/B型とは異なる外装、小型タンクや、よりオフロード性能を重視した足回りを備えていた。
競合車として代表的なものとしては、ホンダのXR600R/XR650Lやトランザルプシリーズ、アフリカツイン、あるいはヤマハのXT600テネレ、スズキのDR650、そして欧州からはBMWのF650シリーズ(特に単気筒モデルのF650GSやダカール)なども挙げられる。これらのモデルもまた、大排気量単気筒エンジンやツインエンジンを搭載し、オンロードとオフロードの双方で高い性能を発揮することを目指していた。その中で、KLR650-Bは、特にそのシンプルさ、タフネス、そして比較的手頃な価格で、長距離ツーリングや過酷なアドベンチャーを求めるライダーから支持を集めた。
中古市場においてKLR650-B「天涯」は、ベースモデルKLR650-Aの信頼性と部品供給の安定性が評価されている。独特のパリダカ風スタイルは、80年代から90年代のアドベンチャーモデルの中でも個性的で、ファンからの評価が高い。KLR650シリーズの中でも「天涯」は生産期間が短く、現存数が比較的少ないため希少性がある点も特徴である。オンロードでの快適性が高められているため、ツアラーとしての実用性も評価ポイントとなる。ただし、外装パーツの入手性については確認が必要である。売却を検討している場合、このモデルは個性的であり、その価値を理解する専門店やファンが存在することを念頭に置くとよいだろう。現在のレトロアドベンチャー人気も追い風になる可能性がある。
KLR650-B「天涯」のような趣味性が高く、ややニッチなモデルの価値は、一般的な買取業者では正しく評価されない可能性があるため、高く売るには業者選びが重要である。良い業者とは、KLR650シリーズ、特に天涯のモデル特性、歴史、中古市場の相場観に精通している深い知識を持つ業者である。また、車両の状態(外装、エンジン、走行距離、カスタム内容など)を細かくチェックし、納得のいく査定額を提示してくれる誠実さも求められる。さらに、天涯のようなモデルを欲しがる顧客層や独自の販売ルートを持っていることも重要である。
バイクパッションは旧車やアドベンチャーモデルの買取実績、専門知識、独自の販売網があり、KLR650-B「天涯」の価値を誠実に評価し、高価買取を目指す。KLR650B「天涯」の買替・売却をご検討なら、まずはバイクパッションの出張無料査定へお気軽にご相談ください。

車名/型式/年式 | KLR650/KL650B型/1990年モデル |
---|---|
発売年月 | 1989年 |
前型式からの主な変更点 | 大型フェアリング、フロントサスペンション、リアサスペンション、フロントブレーキキャリパー |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2220 (幅)920 (高さ)1300 (重さ)159 |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)870 (最低地上高)230(A型) |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・48馬力(6,500回転)・18.1km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・23リットル |
新車販売価格 | 3899ドル |

KLR650【C型 1996~2001年】毎週更新の買取査定相場

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- カラー別の取引額
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KLR650【C型 1996~2001年】 買取査定に役立つ豆知識

カワサキが誇るデュアルパーパスモデルKLR650シリーズ。その中でも、よりオフロード性能に特化した派生モデルとして1995年から2004年頃まで主に欧州市場向けに登場したのが、カワサキ KLR650-C(型式KL650C)である。日本では正規販売されなかったため希少性が高く、知る人ぞ知る存在と言えるこのバイクの魅力に迫る。
KLR650-Cは、ベースモデルのKLR650-Aや、大型フェアリングを備えオンロードツーリング性能を高めたKLR650-B(Tengai:天涯)と比較すると、よりオフロード志向の強いデュアルパーパスモデルとして位置づけられる。同時期に存在した、よりエンデューロレーサーに近いKLX650(KLX650R:レーサー、KLX650:公道モデル)ほど先鋭的ではないが、KLR-A/Bよりも確実にオフロード寄りのキャラクターが与えられていた。KLX650-Aが乾燥重量153kgであったのに対し、KLR650-Cは168kgとやや重量があるものの、その分タフネスさを備えている。
ベースモデルであるKLR650-Aからの主な変更点は以下の通りである。
・燃料タンクをKLR650-Aの23リットルから14リットルに小型化
・フロントブレーキキャリパーを1ポットから2ポットに変更
・フロントフォークのインナーチューブ径を38mmから41mmへ大径化し、スプリングをハードな設定に変更
・より強度に優れるスチール製リムの採用
・パイプエンジンガードの標準装備
・前後サスペンションのストローク変更(フロント:約230mm→約220mm、リア:約230mm→約200mm)
これらの変更により、KLR650-Aモデルと比較してオフロードでの走破性や転倒時のダメージ軽減など、頑丈さが大幅に向上している。KLR650の第一世代としては、A、B(Tengai)、そしてこのCモデルが主要なラインナップとなる。
パフォーマンス面では、水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ、排気量651ccのエンジンが搭載されている。これはベースモデルKLR650-Aと同様の、長年にわたり熟成された信頼性の高いユニットである。
注目すべき装備としては、まず14リットル燃料タンクが挙げられる。これにより、特にオフロード走行時のフロント周りの重量感が軽減され、軽快なハンドリングとスタンディングでのコントロール性向上に寄与している。また、フロント2ポットキャリパーは制動力とコントロール性を高め、より安心してオフロード走行に挑めるようになっている。サスペンションに採用されたハードスプリングはオフロードでのギャップ走破性やジャンプ後の安定性を向上させ、スチールリムはオフロードでの衝撃に対する強度と耐久性に優れる。さらに、パイプエンジンガードが転倒時のエンジン周りへのダメージを軽減する。
同時期の兄弟車、姉妹車としては、シリーズのベースモデルで大容量23Lタンクを備え長距離ツーリングを得意とするKLR650-A、KLR650-Aをベースに大型フェアリングや専用デザインの外装をまとったオンロード志向の強いアドベンチャーモデルKLR650-B (Tengai)、より軽量コンパクトなデュアルパーパスモデルのKLR250、そしてKLR650よりも本格的なオフロード走行を視野に入れたKLX650/KLX650R(エンデューロレーサーのRとその公道仕様車)などが存在した。
KLR650-Cが登場した1990年代中盤から2000年代初頭にかけての競合車としては、ビッグオフローダーカテゴリーが活況を呈しており、ホンダからは空冷RFVCエンジンを搭載したシンプルでタフなXR650L(よりハードな方向性の水冷XR650Rも存在)、スズキからは空油冷エンジンを搭載しシンプルかつ信頼性が高く扱いやすいDR650SE、そしてヤマハからは欧州を中心に人気が高かった空冷のXT600Eやその後継にあたる水冷のXT660Rなどが挙げられ、これらはKLR650-Cと同様のカテゴリーのモデルであった。
KLR650-Cを高く売るためには、業者選びが非常に重要になる。その理由は、このモデルが国内での流通台数が極めて少なく、その特有の価値や背景を理解している業者が限られるためである。専門知識のない業者では、単なる「古いオフロードバイク」として低く見積もられてしまう可能性がある。良い業者を選ぶ条件としては、第一にKLR650シリーズ全体の歴史、特にCモデルの特性、海外での評価、日本国内での希少性、中古市場の相場観に精通している深い知識を持っていること。第二に、車両の状態(外装、エンジン、走行距離、カスタム内容など)を細かくチェックし、その車両が持つ価値を多角的に評価した上で、納得のいく査定額とその根拠を明確に提示してくれる誠実な価格提示を行うこと。そして第三に、KLR650-Cのようなニッチで希少なモデルを本当に欲しがっている顧客層や独自の販売ルートを持っている高い販売力があることである。
バイクパッションは長年の旧車・絶版車、アドベンチャーモデルの買取実績で培った専門知識、国内外の独自販売網を駆使し、お客様の大切なKLR650-Cの価値を最大限に評価し、ご満足いただける高価買取を目指す。カワサキ KLR650-Cの買い替え・売却をご検討であれば、まずはバイクパッションの無料査定へお気軽にご相談いただきたい。その希少性と真価を、バイクパッションがしっかりと見極める。

車名/型式/年式 | KLR650/KL650C/2000年モデル |
---|---|
発売年月 | 1995年 |
前型式からの主な変更点 | 燃料タンク、フロントブレーキキャリパー、フロントフォーク、リム、エンジンガード、サブフレーム |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2165 (幅)905 (高さ)1220 (重さ)168 |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)870 (最低地上高)230(A型) |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・48馬力(6,500回転)・18.1km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・14リットル |
新車販売価格 | 3999ポンド |

KLR650【E型 2008~2018年】毎週更新の買取査定相場

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- カラー別の取引額
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KLR650【E型 2008~2018年】 に関するこのページの内容
KLR650【E型 2008~2018年】 買取査定に役立つ豆知識

カワサキKLR650E型(2008-2018年式)は、20年以上にわたり基本設計を変えずに愛されてきたKLR650が、オーナーの声と市場のニーズを汲み取り、満を持して大幅な刷新を受けた第二世代モデルである。アメリカ、カナダで正規販売され、日本で流通しているものは並行輸入品に限られる。
その独自性は、初代から受け継がれるタフネスさを核としつつ、手頃な価格設定を維持し、現代的なオンロードでの快適性と扱いやすさを大幅に向上させ、多くの冒険家を世界旅行へといざなった。特に、刷新されたフェアリングによる優れた防風性能、改良されたサスペンションによる安定した走行性能、そしてより洗練されたエンジンフィールは、単なるデュアルパーパスから「アドベンチャーツアラー」と呼ぶにふさわしいキャラクターへと進化させた。初代の信頼性とシンプルさを維持しながらも、ライダーがより気軽に冒険へと踏み出せるよう、細部に至るまで実用的な改良が施された、KLRの歴史における転換期を象徴するモデルと言える。大排気量単気筒エンジンが持つ鼓動感と扱いやすさはそのままに、長距離ツーリングにおける疲労軽減や、様々な路面状況への対応力が高められ、まさに「スイスアーミーバイク」と評されるほどの多用途性を手に入れたのである。
第一世代のKLR650(A型)からの主な変更点は以下の通りである。
[エンジン関連]
・吸気ポート形状の最適化、カムタイミング変更(排気バルブ閉弁タイミング6度延長)
・圧縮比向上(9.5:1 → 9.8:1)
・スロットルポジションセンサー付きケイヒンCVK-40キャブレター、新型8ビットデジタルCDI点火装置採用
・新設計一体型エキゾーストシステム(触媒コンバーター内蔵)
・薄型高張力ピストンリング採用
・エンジン内部クリアランス最適化
・強化型アイドラーシャフトレバー(通称「ドゥーヒッキー」への対処)
・新設計大型ラジエーター、サーモスタット制御ファン採用(冷却効率約20%向上)
[車体・足回り]
・フロントフォーク大径化(38mm → 41mm)、トラベル量短縮(約201mm)、スプリングレート・リバウンドダンピング見直し
・新設計アルミニウム製Dセクションリアスイングアーム、改良型ユニトラックリンケージ
・リアショックトラベル量短縮(約185mm)、5段階プリロード調整・無段階リバウンドダンピング調整機能付き
・ホイールスポーク強化(3.5mm → 4.0mm)
[ブレーキシステム]
・フロントブレーキディスク大径化(260mm → 280mmペタル形状)、デュアルピストンキャリパー化
・リアブレーキディスク大径化(230mm → 240mmペタル形状)、デュアルピストンキャリパー化
[外装・快適装備]
・全面的に刷新されたフレームマウント式フェアリング、タンクシュラウド、大型ウインドスクリーン
・新型デュアルバルブヘッドライト
・新設計アナログメータークラスター(タコメーター、スピードメーター、トリップメーター、水温計)、フレームマウント化
・新デザインハンドルスイッチ類(プッシュキャンセル式ウインカー、ロッカー式キルスイッチ、バーマウント式エンリッチナーレバー)
・新ウレタンフォーム採用シート
・再設計されたハンドガード、厚くなったフットペグラバー、バーエンドウェイト
・大型化されたリアキャリア(ツールキット内蔵)
[電装系]
・オルタネーター出力向上(14.5A → 17A、約36ワット追加電力確保)
販売期間中の大きな変更として、2009年にピストンリング変更(高張力化)、2011年にクラッチバスケットとクラッチプレート枚数変更、2014年には前後サスペンションのバネレートとダンピング強化、シートの形状変更が行われている。
その後、2018年を最後にカタログ落ちとなったが、2021年夏にフューエルインジェクション化し、アップデートされた第三世代KLR650(2022年式)が北米市場で販売開始された。2025年現在では日本では正規販売されていないが、公式発表では「グローバル市場向け」となっているため、可能性はゼロではないと言えるだろう。
姉妹モデルとしては、より小排気量で本格的なオフロード走行や街乗りにも適したKLX250や、そのモタード版であるD-TRACKERが挙げられる。また、同カテゴリーではあるが、よりオンロードでのスポーツツアラーとしての性格を強めたモデルとして、VERSYS 650が存在した。VERSYS 650は、KLR650E型とは異なるサスペンションやホイールサイズを持ち、舗装路での快適性と運動性能に重点を置いていたが、広義のアドベンチャーセグメントにおいてカワサキの選択肢を広げる存在であった。これらは直接的な排気量違いのバリエーションではないものの、カワサキが提供するアドベンチャーマインドやデュアルパーパスの精神を共有するモデル群と言える。
競合車種として挙げられるのは、主に信頼性の高い大排気量単気筒エンジンを搭載したデュアルパーパスモデルである。スズキのDR650SEは空冷エンジンによるシンプルな構造と軽量な車体で、よりオフロード寄りのキャラクターとしてKLR650E型としばしば比較された。また、ホンダのXR650Lは空冷RFVCエンジンを搭載し、DR650SEと並んでオフロード性能を重視するライダーからの支持を集めていた。海外市場では、BMWがG650GS(後にG650GS Sertãoなどの派生モデルも登場)をラインナップしており、よりオンロード志向で快適装備も充実したプレミアムな選択肢として存在感を示した。また、ヤマハは欧州市場を中心にXT660Z Tenereを販売しており、水冷エンジンと本格的なアドベンチャー装備でKLR650E型と直接的なライバル関係にあった。KTMの690 Enduro Rも、より高性能でオフロード走破性に特化した選択肢としてこの期間に存在感を増していった。これらの競合車種と比較しても、KLR650E型は、その圧倒的なコストパフォーマンス、20年以上の熟成期間を経た信頼性、そしてE型で大幅に向上したオンロードでの快適性という独自の強みを持っていた。
多くの海外バイクメディアのライダーたちは、KLR650E型を高く評価している。Robb Report誌は「魔法の絨毯ライド」と称し、「エンジンはスロットル入力に対して非常にクリアに反応し、パワーについて深く考える必要はまったくない。KLRは素晴らしく直感的なバイクだ」と絶賛。Rider誌は、改良されたエンジンと快適性について「まるで長年探し求めていたオーバードライブギアのように5速にシフトアップしていた」「お尻が焼けるような痛みもなくなった。やったー!」とその進化を実感。Motorcycle Consumer News誌は、「非常に多くのことをうまくこなし、悪いことは何もない。ガレージにデュアルパーパスを追加することを検討したことのあるすべてのライダーは、これ以上良い選択肢を見つけることはほとんどできないだろう」と結論付けている。また、RoadBike誌のサム・ホワイトヘッド氏は、その価格設定について「これはクレイジーだ」と驚きを表している。
共通して、シンプルな基本設計の確かさと、価格設定、ライダーの意のままになる扱いやすさ、快適性、そして何よりも冒険心をくすぐるキャラクターが評価されている。
20年以上の時を経て大幅な進化を遂げたカワサキKLR650E型は、その信頼性、多用途性、そして改良によって得られた快適性から、今なお中古市場で根強い人気を誇る。日本国内では正規販売されなかったため希少価値も高く、特に状態の良い個体や適切なカスタムが施された車両は、その価値を正しく評価できる専門知識を持った買取業者によって高値で取引される可能性がある。もしあなたが、この伝説的なアドベンチャーツアラー、KLR650E型の売却を検討しているのであれば、バイクパッションに相談することが満足のいく取引への第一歩となるかもしれない。まずはウェブサイトで手軽に試せる「10秒自動査定」で愛車の価値を確認するか、専門の査定士が直接うかがう「無料出張査定」を依頼してみてはいかがだろうか。

車名/型式/年式 | KLR650/KL650E/2018年モデル |
---|---|
発売年月 | 2008年 |
前型式からの主な変更点 | フェアリング、ウインカー、メーター、 スイッチ、ツインピストンリアブレーキキャリパー、オルタネーター、アイドラーシャフトレバー、フロントフォーク、リアショック、スイングアーム、ブレーキローター、ラジエーター |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2295 (幅)960 (高さ)1350(重さ)153 |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)890 (最低地上高)211 |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・36.5馬力(6,100回転)・42〜50km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・23リットル |
新車販売価格 | MSRP6,699ドル |

KLR650【F型 2022~現行】毎週更新の買取査定相場
年間に約20万台のオートバイが取引される業者間オークション市場の取引履歴(買取相場の前提データ)を
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KLR650【F型 2022~現行】 買取査定に役立つ豆知識

カワサキ KLR650(KL650G/F/H/J/K/L/M)は、1987年に登場し、2025年現在もラインナップされている伝説的なデュアルパーパスモデルKLR650の第3世代である。2018年に第2世代であるE型が生産を終了してから、3年の空白を経たのち、2022年モデルから北米市場を中心に販売が開始された。そのため、2025年現在では日本国内で流通している車両は逆輸入車に限られる。
このバイクの核にあるのは、初代から脈々と受け継がれてきた「究極のシンプルさと信頼性」という揺るぎないDNAだ。堅牢な正立フロントフォーク、鼓動感あふれる水冷シングルエンジン、そして圧倒的な航続距離を約束する23リットルの大容量燃料タンクといった象徴的な構成要素は健在である。
その上で、待望のフューエルインジェクション(FI)とABS(オプション)を搭載し、現代のライダーが求める「快適性と信頼性」を見事に融合させた。また、大地を思わせるカーキや自然に溶け込むカモフラージュといったカラーリングもあり、このマシンの世界観をより一層引き立てている。
第二世代(E型)からの進化は以下のとおり。
[エンジン関連]:
最大の変更点は、燃料供給方式が従来のキャブレターからフューエルインジェクション(FI)へと刷新されたことである。これに伴い、吸排気系やカムプロファイルも最適化され、あらゆる環境下での始動性と安定したパフォーマンスを実現した。
[車体・足回り]:
リアフレームが一体型構造に変更され、剛性が向上。積載時やタンデム走行時の安定性が高められた。サスペンションやホイールは基本的にE型を踏襲しつつ、現代のニーズに合わせてセッティングが最適化されている。
[ブレーキシステム]:
フロントブレーキディスクはφ300mmへと大径化され、制動力が強化された。さらに、安全装備として「デュアルパーパスABS」がオプションで設定可能となった。
[外装・快適装備]:
外装はシャープで力強いフレームマウント式のフェアリングへと刷新。ウインドスクリーンは2段階調整式となり、メーターはアナログ式から情報量の多い多機能液晶メーターへと近代化された。
[電装系]:
ヘッドライトは従来のハロゲンから高輝度なLEDに変更され、夜間視認性が向上。オルタネーターの出力も17Aから26Aへと大幅に強化され、グリップヒーターや電源ソケットといった電装アクセサリーへの対応力が高まった。
また、第3世代のKLR650は、用途に応じて選べる以下のバリエーションで展開されている。
・ベースモデル:ABSなし(G型)/ ABSあり(F型)。スキッドプレート、ハンドガード、リアキャリアは標準装備。
・トラベラー:ABSあり(J型)。ベースモデルに43リットルのトップケースとDC/USBソケットを追加。
・アドベンチャー:ABSなし(L型)/ ABSあり(H型)。ベースモデルに2つの21Lサイドケース、LEDフォグランプ、フレームスライダー、タンクパッドを追加。
・Sモデル:ABSなし(M型)/ ABSあり(K型)。2023年から登場。前後サスペンションと専用シートにより、シート高をベースモデルより約55mm下げたローダウン仕様。
ただし、2024年モデル以降、トラベラー(J型)とアドベンチャーのABSなしモデル(L型)はラインナップから外れ、トップケースはアクセサリー(別売りオプション)扱いとなった。
このKLR650は、カワサキのKLRシリーズの長い血統を受け継ぐモデルである。現代のカワサキ・アドベンチャーラインナップにおいては、よりオンロードでのツーリング性能を追求した「VERSYS(ベルシス)」シリーズが存在し、オフロード走破性を重視するKLR650とは明確にキャラクターが棲み分けられている。
競合車種としては、スズキ DR650Sやホンダ XR650L、ロイヤルエンフィールド ヒマラヤンといった、同じくシンプルでタフな単気筒モデルが挙げられる。さらに、ヤマハ テネレ700やホンダ XL750 TRANSALP、スズキVストローム800DEといった高性能な並列2気筒アドベンチャーも比較対象となるが、KLR650はそれらのモデルとは一線を画す。「究極のシンプルさ、壊れない信頼性、そして驚くほど手頃な価格設定」という独自の価値で、唯一無二のポジションを築いている。
海外のバイクメディアは、この第3世代KLR650を「伝統の維持」と「的確な近代化」の両面で高く評価している。Cycle World誌のレビューはその代表例である。FI化されたエンジンは「クリーンかつ予測可能」なスロットルレスポンスを提供し、5速ミッションと軽いクラッチの組み合わせで非常に扱いやすい。オンロードでの安定性や快適性も大幅に向上しており、長距離走行での疲労を大きく軽減してくれる。一方で、いくつかのメディアは「ライディングブーツを履くと、フットペグとシフトレバーの間隔が狭く感じる」という具体的な点を指摘するが、これは「アフターマーケットパーツで簡単に解決できる問題」とも付け加えられている。
ブレーキは確実な制動力を発揮し、カワサキがボッシュと提携して開発した「デュアルパーパスABS」は、オフロード走行を考慮した仕様になっている。ただし、ABSのオン、オフを切り替えることができないため、購入の際は留意しておく必要がある。
総じて、Cycle World誌はこのバイクを「Do-it-all(なんでも屋)」と評し、「シンプル、タフ、手頃」という核を失うことなく万能性を強化した「驚くほど優れたパッケージ」と結論付けている。まさに、先代までの「無骨なタフガイ」に「洗練された快適性と信頼性」が加わり、より多くのライダーの冒険心に応える、懐の深いアドベンチャーマシンへと正統進化したモデルと言える。
中古市場において、この第3世代KLR650は極めて特別な存在である。日本国内では正規販売されていない逆輸入車であるため流通台数が少なく、希少価値が高い。FIやABSといった現代的な装備による実用性と、長い歴史に裏打ちされた信頼性から、中古車であっても高値で安定しており、リセールバリューは非常に高い。
もしあなたが、このKLR650の売却を検討しているのであれば、業者選びが何よりも重要になる。その真の価値を理解できる、専門知識を持った買取業者に依頼することが不可欠だ。バイクパッションなら、旧車やアドベンチャーモデル、逆輸入車の買取実績で培った専門知識と、独自の販売網を活かし、お客様のKLR650の価値を最大限に評価することが可能である。その希少性と実用性を熟知しているからこそ、満足のいく高価買取を目指せるのだ。第3世代KLR650の乗り換えや売却を検討しているのであれば、バイクパッションに相談することが、満足のいく取引への近道となるかもしれない。まずはウェブサイトで手軽に試せる「10秒自動査定」で愛車の価値を確認するか、専門の査定士が直接うかがう「無料出張査定」を依頼してみてはいかがだろうか。

車名/型式/年式 | KLR650/KL650F型/2022年モデル |
---|---|
発売年月 | 2021年 |
前型式からの主な変更点 | FI搭載、ABS搭載、リアフレーム一体化、ブレーキ大径化、外装、液晶メーター化、LED化、オルタネーター強化 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2280 (幅)970 (高さ)1430 (重さ)209(液量込) |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)870 (最低地上高)210 |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC単気筒・40馬力(6,100回転)・20km/1L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・インジェクション・23リットル |
新車販売価格 | MSRP6,999ドル |
- DR650SE【1996~現行】
- RoyalEnfield ヒマラヤ【2017~現行】
- 【2022年式】RoyalEnfield ヒマラヤ
- 【2023年式】RoyalEnfield ヒマラヤ
- 【2024年式】RoyalEnfield ヒマラヤ
- 【2025年式】RoyalEnfield ヒマラヤ
- テネレ700【2020~現行】
- 【2022年式】テネレ700
- 【2023~24年式】テネレ700
- Vストローム800DE【2023~現行】
- 【2023年式】Vストローム800DE
- 【2024年式】Vストローム800DE
- ヴェルシス650 (Versys)【2007~現行】
- ヴェルシス650【LE650H型 2024年~】
- 【2024年式】ヴェルシス650
- 【2025年式】ヴェルシス650
- XL750トランザルプ【2023~現行】

実働車【型式・年式別 平均取引額】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【年式別】平均買取額の目安
※データ更新:2025年06月13日

【実働車|過去5年間の買取相場の推移】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格の推移
査定現場での買取価格は上記取引金額から業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります
※51~125ccの場合、上記転売金額から2万円程度差し引いた金額が正味の買取額となります
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】



【2024年間 vs 2025年】



【2022年間 vs 2025年】
取引台数

過去5年間の取引台数÷5
※データ更新:2025年06月13日

実働車【型式・年式別|買取相場の推移】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格の推移
査定現場での買取価格は上記取引金額から業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります
※51~125ccの場合、上記転売金額から2万円程度差し引いた金額が正味の買取額となります
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】
対前年比 | 対3年前比 | 2025年の取引台数 |
※データ更新:2025年06月13日

【状態別の取引額】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
29.8万円
29.8万円
1台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

不動
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

※データ更新:2025年06月13日

【走行距離別の取引額】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
1〜2万km | 最高 | 29.8万円 | 1台 |
平均 | 29.8万円 | ||
最低 | 29.8万円 | ||
![]() |
※データ更新:2025年06月13日

【カラー別の取引額】 KLR650【E型 2008~2018年】
- ■ ■




買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
■ / ■ | 29.8 万円 | 1台 | ![]() |
※データ更新:2025年06月13日

【実働車の取引価格帯】 KLR650【E型 2008~2018年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格帯
2025年6月時点から 5 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】






※データ更新:2025年06月13日

買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。

KLR650【1987~現行】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | KLR650【1987~現行】 | 30.0万円 | 3.7点 | KLEE108D | 11,232km | ■ / ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | KLR650【1987~現行】 | 29.6万円 | 4.3点 | KL650CCD | 6,133km | ■ / ■ |
3 | KLR650【1987~現行】 | 26.6万円 | 3.7点 | KLEA173D | 13,427km | ■ / ■ |
4 | KLR650【1987~現行】 | 25.6万円 | 3.8点 | KL650A-012 | 27,759km | ■ / ■ |
5 | KLR650【1987~現行】 | 25.4万円 | 3.3点 | KL650CCD | 15,428km | ■ / ■ |
6 | KLR650【1987~現行】 | 25.1万円 | 3.8点 | KL650A-012 | 28,042km | ■ / ■ |
7 | KLR650【1987~現行】 | 24.9万円 | 4.3点 | KL650CCD | 6,194km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

KLR650【A型 1987~2007年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | KLR650【A型 1987~2007年】 | 26.6万円 | 3.7点 | KLEA173D | 13,427km | ■ / ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | KLR650【A型 1987~2007年】 | 25.6万円 | 3.8点 | KL650A-012 | 27,759km | ■ / ■ |
3 | KLR650【A型 1987~2007年】 | 25.2万円 | 3.8点 | KL650A-012 | 27,759km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

KLR650【B型 1990~93年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

KLR650【C型 1996~2001年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | KLR650【C型 1996~2001年】 | 29.6万円 | 4.3点 | KL650CCD | 6,133km | ■ / ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | KLR650【C型 1996~2001年】 | 25.4万円 | 3.3点 | KL650CCD | 15,428km | ■ / ■ |
3 | KLR650【C型 1996~2001年】 | 25.0万円 | 4.3点 | KL650CCD | 6,132km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

KLR650【E型 2008~2018年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | KLR650【E型 2008~2018年】 | 30.0万円 | 3.7点 | KLEE108D | 11,232km | ■ / ■ |
---|
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

KLR650【F型 2022~現行】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
